2020年5月28日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、、同会の公共図書館部門であるAustralian Public Library Alliance (APLA)が共同で実施した、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中、図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の最初の500件の回答に基づく結果を発表しています。
87パーセントが紙媒体の図書を借りることができないこと(電子書籍の貸出は可能)、44パーセントが図書館員からの専門的で親切な支援をうけられないこと、40パーセントが他の人と一緒にいられないこと、36パーセントが成人向けのイベントや活動に参加できないこと、20パーセントが他の家族と一緒に読み聞かせに参加できないこと(多くの図書館ではオンラインでの読み聞かせが行われたにもかかわらず)、16パーセントが図書館で勉強できないこと、13パーセントがインターネットを使えないことを回答しています。
APLAのCEOであるマッケラッチャー(Sue McKerracher)氏は、住民がつながりを感じられる場としての図書館の役割は高まり続けており、感染拡大前から孤独と関連して懸念されていたメンタルヘルスの問題がロックダウンの間に高まっていることを指摘するとともに、パソコンや高速インターネットへの接続が失われたことがコミュニティー内の弱い立場の人に苦難をもたらしたこと認識していると発言しています。
Survey highlights how libraries combat loneliness(ALIA,2020/5/28)
https://www.alia.org.au/news/21346/survey-highlights-how-libraries-combat-loneliness
参考:
オーストラリア図書館協会(ALIA)、オーストラリアの公共図書館における新型コロナウイルス感染症の影響を調査した中間レポートを公表:再開館時の留意点をまとめたチェックリストも
Posted 2020年5月28日
https://current.ndl.go.jp/node/41064