2020年4月3日、北米の研究図書館センター(CRL)は、これまでCRLのメンバー以外からのアクセスを制限していたデジタル化資料のうち、約1万タイトルへのアクセス制限を一時的に解除したことを発表しました。
アクセス制限を解除されたコンテンツは、1920年代から1960年代にかけて出版された資料を含み、約85%は米国外で出版された資料です。米国において著作権の登録あるいは更新がなされていないと思われるもの、フェアユースのガイドラインの下、アクセス制限を解除してもリスクがほとんどないとCRLが認識しているものからなります。
国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)は、2020年3月13日、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表し、出版社等に対し、オンライン・遠隔形式で教育活動が継続できるようにコンテンツへのアクセス面で様々な配慮を求めています。CRLも、同声明の署名機関として研究・教育支援のための対策を検討しており、その具体策として今回の取組が実施されました。
CRL Reduces Access Barriers to Nearly 10,000 Digitized Titles(CRL, 2020/4/3)
https://www.crl.edu/news/crl-reduces-access-barriers-nearly-10000-digitized-titles
参考:
国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表
Posted 2020年3月18日
https://current.ndl.go.jp/node/40538