2019年11月5日、東北大学は、クラウドファンディングサービス「READYFOR」を運営するREADYFOR株式会社と東北地方の大学では初となる業務提携を結び、提携後初のプロジェクトとして、附属図書館所蔵「漱石文庫」のデジタルアーカイブ化と大学病院考案レシピの書籍化を目指した2つのプロジェクトを開始したことを発表しました。
「漱石の肉筆を後世へ!漱石文庫デジタルアーカイブプロジェクト」は、東北大学附属図書館が所蔵する「漱石文庫」のデジタルアーカイブ化を目指す目標金額200万円のプロジェクトです。「漱石文庫」は、夏目漱石自身の肉筆による手帳や日記、ノート、試験問題、創作メモ、手紙などからなる自筆資料と、約3割に書き込みやアンダーラインが多数見られる旧蔵書で構成される、漱石の創作過程を知ることができるコレクションです。漱石没後100年がすぎ劣化の進行した資料や薄い鉛筆書きのため公開の難しくなった肉筆資料が現われ始めているため、クラウドファンディングを通して、最新の技術による全面的なデジタルアーカイブ化とインターネットを通した一般公開を進めたい、としています。
「東北大学病院オリジナル「野菜を食べる副菜レシピ」を広めたい!」は、患者の野菜不足解消のため、東北大学病院の栄養管理室が約5年にわたって考案し続けてきた、旬の野菜を手軽においしく食べられる「野菜を食べる副菜レシピ」の書籍化を目指す目標金額300万円のプロジェクトです。2013年から2018年まで東北大学病院の広報誌に連載されたレシピをまとめた内容で書籍化することが計画されています。
クラウドファンディングの募集期間は両プロジェクトともに、2019年11月5日から2019年12月26日までとなっています。
“夏目漱石デジタルアーカイブプロジェクト” “東北大学病院「野菜を食べる副菜レシピ本」” クラウドファンディングを始動! ~東北大学×READYFOR業務提携開始~(東北大学,2019/11/5)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/11/press20191105-01-readyfor.html
@hagi_no_suke(Twitter,2019/11/5)
https://twitter.com/hagi_no_suke/status/1191596046855499777
クラウドファンディング第一弾 東北大学病院オリジナルレシピ「野菜を食べる副菜レシピ」を広めたい!(東北大学病院,2019/11/5)
https://www.hosp.tohoku.ac.jp/release/news/18465.html
漱石の肉筆を後世へ!漱石文庫デジタルアーカイブプロジェクト(Readyfor)
https://readyfor.jp/projects/soseki-library
東北大学病院オリジナル「野菜を食べる副菜レシピ」を広めたい!(Readyfor)
https://readyfor.jp/projects/tuh01
関連:
漱石文庫について(東北大学附属図書館)
http://www.library.tohoku.ac.jp/collection/collection/soseki/about.html
参考:
CA1917 – クラウドファンディングによる図書館の資金調達 / 赤山みほ
カレントアウェアネス No.335 2018年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1917
徳島大学附属図書館、クラウドファンディングの開始を発表:同館所蔵「近世古地図・絵図コレクション」のデジタル化推進等のため
Posted 2019年2月1日
https://current.ndl.go.jp/node/37508
東北大学附属図書館、「図書館のみらい基金」(東北大学特定基金)を設置
Posted 2019年3月4日
https://current.ndl.go.jp/node/37697
帯広大谷短期大学附属図書館、スムージーを提供し「ブックリユースカフェ」を開催
Posted 2016年6月27日
https://current.ndl.go.jp/node/31888