2019年8月26日、国際図書館連盟(IFLA)が、「戦略2019-2024(IFLA STRATEGY 2019-2024)」を公表しました。
IFLAの理事会が2019年4月12日に承認したもので、2017年3月にIFLAが始めた全世界の図書館による議論を通じた将来ビジョン策定の取組“Global Vision”の成果を踏まえ、IFLAの専門組織と理事会が本部と連携し、IFLAの既存の強みや、国際連合(UN)のSDGsへの関与も生かして策定しています。
戦略は組織としてのIFLAだけでなく、会員や図書館全体にとって参照できるものとして設計されており、戦略の方向性として以下の4つを掲げています。
1.図書館のグローバルな声を強化する(Strengthen the Global Voice of Libraries)
2.専門的な実践を促進・強化する(Inspire and Enhance Professional Practice)
3.現場をつなぎ強化する(Connect and Empower the Field)
4.組織を最適化する(Optimise our Organisation)
また、私たちのビジョン(Our Vision)を「読み書きができ、確かな情報に基づいた参加型の社会を強化する、強固で統一された図書館界(A strong and united library field powering literate, informed and participative societies)」、私たちの使命(Our Mission)を「全世界の図書館界を刺激し、関与し、有効にし、結びつける(To inspire, engage, enable and connect the global library field)」とし、私たちの価値観(Our Values)として、
・情報への自由なアクセスの原則、世界人権宣言の第19条の具体化されたアイデアや作品、表現の自由への支持
・人、コミュニティー、組織は、社会的、教育的、文化的、民主的、経済的幸福のため情報、考え、創造物への普遍的で公正なアクセスを必要とするという信念
・高品質な図書館情報サービスの提供がアクセスを保証するという信念
・会員すべてが、市民権、障害、民族、性別、地理的位置、言語、政治信条、人種、週紀要と関係なく、その活動の従事し、その活動から利益を得られるようにするという責任
の4つを示しています。
A Vital Step in IFLA’s Transformation: the IFLA Strategy 2019-2024(IFLA,2019/8/24)
https://www.ifla.org/node/92409
IFLA STRATEGY 2019 – 2024(IFLA)
https://www.ifla.org/strategy
参考:
国際図書館連盟、戦略計画2016-2021を公表
Posted 2016年6月3日
http://current.ndl.go.jp/node/31731
IFLA、2010年から2015年までの戦略計画を公表
Posted 2010年8月11日
http://current.ndl.go.jp/node/16649
E591 – IFLA,戦略計画2006‐2009年を公表
カレントアウェアネス-E No.98 2007.01.17
http://current.ndl.go.jp/e591
E2034 – 議論を通じた将来ビジョン策定の取組“IFLA Global Vision”
カレントアウェアネス-E No.348 2018.06.14
http://current.ndl.go.jp/e2034
E2037 – IFLAグローバル・ビジョン・ワークショップ<報告>
カレントアウェアネス-E No.349 2018.06.28
http://current.ndl.go.jp/e2037