科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「科学技術指標2019」及び「科学研究のベンチマーキング2019」を公表

2019年8月9日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、日本及び主要国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に分析した基礎資料として「科学技術指標2019」を取りまとめ、公表しています。

「科学技術指標2019」では、日本の状況について、研究開発費、研究者数は主要国中第3位、論文数は世界第4位、注目度の高い論文数は世界第9位、パテントファミリー(2か国以上への特許出願)数は世界第1位であることなどが示されています。その他、研究者に占める博士号保持者の割合(高度研究人材の活用度)が産業分類によって異なり、米国と比較すると高度研究人材の活用度が低い傾向にあり、人口100万人当たりの博士号取得者数が、主要国と比べて少なく、日本のみ減少傾向が続いていることも示されています。

日本及び主要国の科学技術活動を、論文という指標から把握するための基礎資料として「科学研究のベンチマーキング2019」も同時に取りまとめられ公表されています。

「科学研究のベンチマーキング2019」では、日本の注目度の高い論文数の世界ランクは2000年代半ば以降低下しているもののここ数年は順位を維持していること、論文数・注目度の高い論文数ともに世界シェアは継続して低下傾向にあること、臨床医学や環境・地球科学の論文数が増加する一方、物理学・材料科学・化学の論文数が減少していること、などが示されています。

「科学技術指標2019(調査資料-283)」及び「科学研究のベンチマーキング2019(調査資料-284)」の公表について(NISTEP,2019/8/9)
https://www.nistep.go.jp/archives/41356

参考:
科学技術・学術政策研究所、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2018)を公表
Posted 2019年4月16日
http://current.ndl.go.jp/node/38027

科学技術・学術政策研究所、「科学技術指標2017」及び「科学研究のベンチマーキング2017」 を公表
Posted 2017年8月10日
http://current.ndl.go.jp/node/34505

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「科学技術指標2015」及び「科学研究のベンチマーキング2015」 を公表
Posted 2015年8月6日
http://current.ndl.go.jp/node/29099

科学技術政策研究所、「科学研究のベンチマーキング2011」を公表
Posted 2011年12月28日
http://current.ndl.go.jp/node/19844

科学技術政策研究所、調査資料「科学研究のベンチマーキング2010-論文分析でみる世界の研究活動の変化と日本の状況-」を公表
http://current.ndl.go.jp/node/17312