京都市の立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)が、株式会社講談社の「ブルーバックスアウトリーチ(BBO)」の寄附型プロジェクトとして、同センターが所蔵する「酒呑童子絵巻」修復支援のクラウドファンディングを開始しました。目標金額は200万円で2019年9月23日まで募集が行われています。
ARCが所蔵する「酒呑童子絵巻」は、絵巻作成技術がもっとも進んだ時期である1650年前後に京都で作られたと推定され、完成度は高く、現存する酒呑童子絵巻の中で最も豪華な作品であると考えられています。プロジェクトを通して、劣化が激しく開けることが出来ない状態の絵巻を現代の最高の技術で修復し、修復後は展覧会の開催やデジタル化、研究利用のために活用可能なデジタルアーカイブファイルの公開、などが計画されています。
立命館大学はBBOの最初のパートナー機関として2019年7月25日から4件のプロジェクトを開始しており、このプロジェクトはその中の1つに当たります。
「酒呑童子絵巻」修復支援のクラウドファンディングが開始(9/23まで)(ARC)
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/app/news/pc/004447.html
数奇な運命をたどった「酒呑童子絵巻」を修復し、 “みんな” で共有・活用したい。(BBO)
https://outreach.bluebacks.jp/project/home/7
立命館大学が講談社のクラウドファンディング「ブルーバックス・アウトリーチ」において、最初のパートナー機関として研究プロジェクトを始動(立命館大学,2019/7/25)
http://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=1448
講談社×立命館大学「ブルーバックス・アウトリーチ」立命館大学との研究プロジェクトをスタート!(BBO,2019/7/25)
https://outreach.bluebacks.jp/press/detail/2
参考:
株式会社講談社、新しいタイプのクラウドファンディングプラットフォームとして「ブルーバックスアウトリーチ(BBO)」を立ち上げる
Posted 2019年7月10日
http://current.ndl.go.jp/node/38552
立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)、凸版印刷株式会社との共同研究により「くずし字解読支援・指導システム」を開発
Posted 2019年5月24日
http://current.ndl.go.jp/node/38228
茨城大学図書館、貴重資料「菅文庫」の修繕をめざすクラウドファンディングを開始
Posted 2019年3月12日
http://current.ndl.go.jp/node/37755
E2166 – 図書館の共同出資による特別コレクションのOA化事業(米国)
カレントアウェアネス-E No.374 2019.08.08
http://current.ndl.go.jp/e2166