科学技術・学術政策研究所、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2018)を公表

2019年4月12日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2018)を公表しています。

同調査は、第5期科学技術基本計画期間中の日本の科学技術やイノベーションの状況変化を把握するため、研究者や有識者約2,800名を対象とした、5年間の継続的な意識調査(第3期NISTEP定点調査)で、2016年度に開始し2018年度は3回目となります。

今回の調査は2018年9月から12月にかけて行われ、回答率は91.1%でした。報告書では2016年度調査から今回の調査にかけての回答者の評価の変化に着目し、各質問項目を(1)状況が悪化している質問、(2)一部の属性で好転の兆しが見られる質問、(3)大きな変化が生じている質問(評価を上げた回答者と下げた回答者が混在している質問)、(4)大きな変化が見られない質問、の4つに分類しています。このうち、状況が悪化している質問として、「我が国の基礎研究から、国際的に突出した成果が生み出されているか」(評価を下げた回答者36%に対し上げた回答者8%)、「資金配分機関は、役割に応じた機能を果たしているか」(評価を下げた回答者28%に対し上げた回答者10%)など、基礎研究や研究費マネジメントに関する質問が多かったとのことです。一方、わずかではあっても評価を上げた回答者が下げた回答者を上回る項目として、「ベンチャー企業の設立や事業展開を通じた知識移転や新たな価値創出の状況」(評価を下げた回答者15%に対し上げた回答者17%)など、ベンチャー企業の設立等の質問があったとされています。

科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2018)[NISTEP REPORT No.179, 180]の公表について(2019/4/12、NISTEP)
http://www.nistep.go.jp/archives/40453

参考:
科学技術・学術政策研究所、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2017)を公表
Posted 2018年4月12日
http://current.ndl.go.jp/node/35835

科学技術・学術政策研究所、科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2016)を公表
Posted 2017年5月18日
http://current.ndl.go.jp/node/34006

科学技術政策研究所、「科学技術の状況に係る総合的意識調査(NISTEP定点調査2015)」を公表:第4期科学技術基本計画の状況総括
Posted 2016年4月8日
http://current.ndl.go.jp/node/31294