2019年4月10日、研究データにデジタルオブジェクト識別子(DOI)を提供する非営利組織“DataCite”は、DataCite Blog上で、2019年3月10日以降、登録されたDOIについて、メタデータ改訂履歴(provenance)がAPI経由で利用可能であることを発表しています。
DOIのメタデータの改訂履歴には、特定のDOIに対して、いつ、誰が、どのような変更を加えたかが記録されており、改訂履歴を追跡することによって、不注意によるデータ改変の復元等が容易になります。
DataCiteは今後も機能強化を行って、DOI管理のためのオンラインインターフェイス“DOI Fabrica”でも同様の情報が入手可能になる予定である、としています。
なお、この取組は欧州における永続的識別子のための技術的・社会的基盤の発展を目指すFREYA projectの一部として行われました。
Exposing DOI metadata provenance(DataCite Blog,2019/4/10)
https://blog.datacite.org/exposing-doi-metadata-provenance/
Tracking metadata provenance(DataCite)
https://support.datacite.org/docs/tracking-provenance
関連:
The FREYA project
https://www.project-freya.eu/en
参考:
DataCite、DataCite Search及びDOI Fabricaにおける検索性能向上を発表
Posted 2019年1月21日
http://current.ndl.go.jp/node/37416
DataCite、会員向けにリンクチェック機能の提供を開始
Posted 2018年12月25日
http://current.ndl.go.jp/node/37283
DataCite、“DOI Fabrica”を公開
Posted 2018年5月10日
http://current.ndl.go.jp/node/35971
CA1849 – DataCite:国立図書館×DOI×研究データ / 福山樹里
カレントアウェアネス No.324 2015年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1849
E1537 – 研究データへの識別子付与と引用可能性向上:DataCiteの活動
カレントアウェアネス-E No.254 2014.02.20
http://current.ndl.go.jp/e1537