Association of University Presses(AUPresses)、ブラジル国立博物館の火災で資料が失われた図書館に図書を寄贈

2019年1月28日、世界各国の140あまりの大学出版局が参加するAssociation of University Presses(AUPresses)は、図書の寄贈を通じて、2018年9月の火災で失われたブラジル国立博物館の図書館の再建を支援すると発表しました。

報道によると、ブラジル国立博物館の所蔵資料50万冊の図書館は別館にあったため火災を免れました。しかし、ブラジルおよびラテンアメリカの文化人類学において重要な、Francisca Keller Libraryの4万点以上の資料が今回の火災により失われました。

同協会では、北米、西インド諸島、欧州、オーストラリアの50以上の会員が協力し、図書館の目録に基づいて、失われた資料のうち各出版局が発行する入手可能な図書を寄贈する手配を進めています。火災以前のコレクションには含まれていなかった、関連する主題の資料についても寄贈する準備を行っています。寄贈図書は既に2,000冊以上が同館に到着しており、さらに4,000冊以上が現在輸送中とのことです。同協会のウェブサイトによると、2019年末までに火災以前と同規模の蔵書数になるようにし、2019年3月末に新たな建物が完成予定で6月までに図書館機能を復活させたいと同館関係者が述べています。

University Presses Help Rebuild Brazil’s National Museum Library(AUPresses,2019/1/28)
http://www.aupresses.org/news-a-publications/news/1748-university-presses-help-rebuild-brazils-national-museum-library

BIBLIOTECA FRANCISCA KELLER + 50
https://www.bfkmuseunacional.org/english.html

関連:
Princeton’s new Brazil LAB leads relief efforts for Brazil’s National Museum lost to fire(Princeton University,2018/12/17)
https://www.princeton.edu/news/2018/12/17/princetons-new-brazil-lab-leads-relief-efforts-brazils-national-museum-lost-fire

Brazil National Museum: as much as 90% of collection destroyed in fire(The Guardian,2018/9/4)
https://www.theguardian.com/world/2018/sep/04/brazil-national-museum-fire-collection-destroyed-not-insured

参考:
Wikipedia、ブラジル国立博物館の火災被害を受け、Wikimedia Commonsへの同館コレクションの写真のアップロードを呼びかけ
Posted 2018年9月5日
http://current.ndl.go.jp/node/36603

Google Arts & Cultureで火災前のブラジル国立博物館内部を閲覧できるバーチャルツアーが公開
Posted 2018年12月20日
http://current.ndl.go.jp/node/37271

中国・テンセント、ブラジル国立博物館と協力しデジタル博物館を構築することを発表
Posted 2018年11月27日
http://current.ndl.go.jp/node/37107