2019年1月18日、韓国・教育部が「第2次大学図書館振興総合計画(’19年~’23年)」を発表しました。
大学における教育及び研究の競争力向上のため、図書館の役割を強化することを目的としています。
2016年から2018年にかけての「第一次大学図書館総合計画」では大学図書館の資料拡充が目的でしたが、今回の計画では、利用者目線で図書館の役割と機能を拡大することが重視されています。
大学図書館の「閲覧室」イメージを払拭し、学生のニーズに合わせた学習環境及び研究のための専門的学術サービスを提供することで大学の教育・研究活動において中心的な役割を果たすことができるよう、以下のような計画が策定されています。
・ライティング技術、研究倫理に関する情報の提供
・ライセンス契約支援による電子資料の提供拡大(国が3割支出、非購読大学の研究者の一定時間の利用許可、学術研究支援事業間接費予算の10%以上を電子ジャーナル等の資料購入費に充当)
・研究実施過程での研究者への段階的な情報提供(先行研究調査、参考文献作成、テーマ別資料提供、学術誌への投稿戦略)
・学生の講義受講や学術活動への積極的支援(講義関連の専門文献・参考文献の購入、最新研究動向・学術ニュース・学会日程の専攻別情報提供、増加した外国人留学生への翻訳済講義映像の提供、障害を持つ学生への無料での図書配達)
・閲覧室の、討論・連携活動に合致した環境やメイカースペースへの転換
また、大学図書館振興のための制度的支援の強化も以下のように計画されています。
・「(仮)大学図書館発展研究所」の指定・運営、専門家による諮問委員会の運営等を通じた大学図書館振興のための政策の策定や、中長期的な発展のための方案の議論
・大学総長及び図書館長を対象とした大学図書館発展フォーラムの開催
その他、教育部では2016年から試験的に実施してきた大学図書館評価を2020年から正式なものに切り替えて、以後、3年ごとに実施するとしています。
今後、各大学において同計画に基づいて図書館の発展計画を策定することになります。
제2차 대학도서관진흥종합계획(’19년~’23년) 발표(韓国・教育部,2019/1/18)
https://www.moe.go.kr/boardCnts/view.do?boardID=294&boardSeq=76508&lev=0&searchType=null&statusYN=W&page=1&s=moe&m=0204&opType=N