英国図書館情報専門家協会(CILIP)情報リテラシーグループ(ILG)、「情報リテラシーの定義」を改訂

英国図書館情報専門家協会(CILIP)の情報リテラシーグループ(Information Literacy Group:ILG)が、2018年4月6日、情報リテラシーの定義をまとめた“CILIP Definition of Information Literacy 2018”を公開していました。

2004年に公表した定義の改訂版で、この間の情報リテラシーの理論と実践の進展の反映させるために、2年間の検討を経て改訂されたものです。

高等教育分野に限らない、情報を利用・操作する全ての人に価値がある定義を目指して改訂されたもので、情報リテラシーの高水準な定義を「情報リテラシーとは発見し利用するあらゆる情報について批判的に考えバランスの取れた判断を下すための能力である。それは市民としての私たちが情報に基づいた意見を持ち、表現し、社会に十全に関与する力を与える(Information literacy is the ability to think critically and make balanced judgements about any information we find and use. It empowers us as citizens to reach and express informed views and to engage fully with society)」と定めているほか、情報リテラシーの定義や説明のための支援情報も提供しています。

また、情報リテラシーが適用される状況として「日々の生活」(Information Literacy and Everyday Life)、「市民権」(Information Literacy and Citizenship)、「教育」(Information Literacy and Education)、「労働」(Information Literacy and the Workplace)、「健康」(Information Literacy and Health)をあげ、各々説明を加えています。

そして、英国における学校・公共図書館の図書館員の役割の衰退を考えた時の、情報リテラシーを支持・支援する情報専門家の役割を重要な要素と捉え、情報リテラシー教育を各図書館員が孤立して行うのではなく、他の専門家と連携して実施することを推奨しています。

ILG LAUNCH NEW CILIP INFORMATION LITERACY DEFINITION(CILIP ILG,2018/4/6)
https://infolit.org.uk/new-il-definition/

CILIP Definition of Information Literacy 2018 [PDF:8ページ]
https://infolit.org.uk/ILdefinitionCILIP2018.pdf

Information literacy(CILIP) ※2014年版
https://archive.cilip.org.uk/research/topics/information-literacy

Information Literacy and the role of public libraries(Libraries Taskforce,2018/5/31)
https://librariestaskforce.blog.gov.uk/2018/05/31/information-literacy-and-the-role-of-public-libraries/