OverDrive社が2017年後半からCost-per-Circulationモデルを導入すると発表

2017年5月30日、米OverDrive社は同社の図書館向け電子書籍プラットフォーム内において、買い切り型のモデルに加え、新たに利用のあった電子書籍について料金を求めるCost-per-Circulation (CPC)モデルを導入すると発表しました。

CPCモデルはいわゆる利用者主導型購入方式(Patron-Driven Acqusitions、PDA)に相当するものです。OverDriveの全書籍に導入されるわけではなく、当初はSimon & Schuster Audio、Baker Publishing、Lerner Publishingのオーディオブックと電子書籍が対象となるとのことです。これらの出版社の図書についても、CPCモデル以外に従来の買い切り型での提供も継続して行われます。

CPCモデルの開始は2017年後半を予定しており、料金体系についてはまだ確定していないとのことです。

OverDrive to Offer Cost-per-Circ Model for eBooks and Audiobooks to Library and School Partners(OverDrive Blogs、2017/5/30付け)
http://blogs.overdrive.com/general/2017/05/30/overdrive-offer-cost-per-circ-model-ebooks-audiobooks-library-school-partners/

OverDrive to Introduce Cost Per Circ Option(Library Journal、2017/6/9付け)
http://lj.libraryjournal.com/2017/06/technology/ebooks/overdrive-to-introduce-cost-per-circ-option/

参考:
E1310 – 大学図書館に広がる電子書籍のPatron-Driven Acquisitions カレントアウェアネス-E No.218 2012.07.12
http://current.ndl.go.jp/e1310

CA1777 – 動向レビュー:利用者要求にもとづくコレクション構築:大学図書館における電子書籍を対象としたPDAを中心に / 小山憲司 カレントアウェアネス No.313 2012年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1777

CA1874 – 大学図書館における電子書籍PDA実験報告~千葉大学・お茶の水女子大学・横浜国立大学の三大学連携による取組み~ / 山本和雄、杉田茂樹、大山努、森いづみ カレントアウェアネス No.328 2016年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1874