欧州等のオープンサイエンス関係団体、EUの著作権におけるテキストデータマイニングに関する例外規定に関する声明を発表 営利・非営利に関わらず全ての研究機関を例外に含めるよう要請

2017年1月11日、オープンアクセス(OA)出版者Frontiers等のオープンサイエンスに関わる11団体が共同で、現在検討中のEUの著作権におけるテキストデータマイニング(TDM)に関する例外規定において、営利・非営利に関わらず全ての研究機関を例外の対象に含めること等を要請する声明を発表しました。

この声明に参加したのはFrontiersのほか、OpenAIRE、LIBER、eLife、EIFL、PLOS、Hindawi等、欧州に拠点を置く団体を中心とする、オープンサイエンス関係団体です。声明の中ではTDMに関する例外規定について、以下の3点を実現するよう要請しています。

・契約上無効にすることのできない、必須のものとすること
・営利・非営利を問わず、研究目的であればTDMに関する例外規定の対象となること
・公共目的の研究であれ、商業目的であれ、合法的なアクセス権を持つすべての研究機関を例外規定の対象とすること

Impact of EU copyright reform on open science and innovation(Frontiers、2017/1/11付け)
https://frontiersinblog.files.wordpress.com/2017/01/impact-of-eu-copyright-reform-on-open-innovation-17012017.pdf

Frontiers position statement: Impact of EU copyright reform on open science and innovation(Frontiers、2017/1/11付け)
https://blog.frontiersin.org/2017/01/11/frontiers-position-statement-impact-of-eu-copyright-reform-on-open-science-and-innovation/

eLife signs joint statement on impact of EU copyright reform on open science and innovation(eLife、2017/1/23付け)
https://elifesciences.org/elife-news/elife-signs-joint-statement-on-impact-eu-copyright-reform-on-open-science-and-innovation

参考:
E1392 – 例外規定の適切なあり方をめぐって―英国の著作権法改革 カレントアウェアネス-E No.231 2013.02.07
http://current.ndl.go.jp/e1392

国際図書館連盟(IFLA)や欧州研究図書館協会(LIBER)など5機関、EU内の著作権制度改革に関し、ポジションペーパーを発表
http://current.ndl.go.jp/node/32057