Europeanaは、2016年11月にラトビアの首都リガで開催される年次総会の開催中に、第一次世界大戦に関する資料を公開している“Europeana 1914-1918”内の手書きコンテンツの文字起しのコンペを行ないます。
Europeanaのネットワークのメンバーを対象とした文字起しツールの体験(ハンズオン)を兼ねており、参加チームが“Europeana 1914-1918”内のコンテンツの文字起し作業を協同で行い、文字起しの量や質、プレゼンテーションの内容で優勝者を決定します。
文字起しツールは“Europeana 1914-1918”内のコンテンツに対して、トランスクリプト、注釈、位置情報を付与できるもので、ツールの開発の背景には、“Europeana 1914-1918”内の手書きコンテンツに対して、上記の情報を付与することにより、教育・研究・出版への利用を容易にすることがあげられています。
Europeanaでは、同ツールを用いたクラウドソーシングによる市民参加型の文字起し事業への参加をソーシャルメディアを通じて呼びかけているほか、学校、大学、図書館、高齢者コミュニティでのワークショップを行なっています。また、今後は、Europeanaの他のコンテンツへ対象を広げることも考えているようです。
Transcribing Europeana 1914-1918(Europeana pro,2016/9/20)
http://pro.europeana.eu/blogpost/transcribing-europeana-1914-1918
Europeana Network Association AGM 2016(Europeana pro)
http://pro.europeana.eu/event/europeana-network-association-agm-2016
Europeana transcribe
http://transcribathon.com/en/
参考:
ストーリーテリングやオーラルヒストリーの音源のトランスクリプション作成をクラウドソーシングで実施する試み(米国)
Posted 2016年4月6日
http://current.ndl.go.jp/node/31276
E1321 – 図書館界におけるクラウドソーシングの動きは?
カレントアウェアネス-E No.220 2012.08.09
http://current.ndl.go.jp/e1321
E1535 – Europeana 1914-1918:第一次世界大戦の記憶を共有する試み
カレントアウェアネス-E No.254 2014.02.20
http://current.ndl.go.jp/e1535