国立西洋美術館、英・テート美術館付属アーカイヴ閲覧室で、ロンドンで焼失した松方コレクション作品に関する文書を発見したと発表

2016年9月5日、国立西洋美術館は、2016年2月に、英国・ロンドンのテート美術館付属アーカイヴ閲覧室で、ロンドンで焼失した松方コレクション作品に関する文書を発見したと発表しています。

発見されたのは「パンテクニカン倉庫保管絵画等リスト。松方幸次郎氏資産」と題された文書で、実業家・松方幸次郎(1865-1950年)が20世紀初頭にヨーロッパで収集した約1万点を超えるといわれる膨大な美術品コレクションのうち、パンテクニカン倉庫で保管され、1939年10月の火災で焼失した「イギリス残留作品群」系統の作品全件の作家名・作品名・評価額を一覧にしたものです。

同館では本文書に掲載された作品の同定調査を進めており、その研究成果を2017年から2018年にかけての刊行を目指している『松方コレクション西洋美術総目録(仮称)』に反映させるほか、2019年に開催を計画している国立西洋美術館開館60周年を記念した松方コレクションに関する展覧会で、この研究成果を活用する予定とのことです。

ロンドンで焼失した松方コレクション作品に関する文書の発見について(国立西洋美術館,2016/9/5)
http://www.nmwa.go.jp/jp/information/whats-new.html#news20160905

ロンドンで焼失した松方コレクション作品に関する文書を発見(国立西洋美術館,2016/9/5)
http://www.nmwa.go.jp/jp/information/pdf/20160905pantechnicon.pdf

Facebook(国立西洋美術館,2016/9/5)
https://www.facebook.com/NationalMuseumofWesternArt/posts/1435028466523646

参考:
CA1852 – 芸術資料とアーカイブ/ドキュメンテーション / 嘉村哲郎
カレントアウェアネス No.324 2015年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1852