欧州委員会(EC)は、”Open Society Policy Platform”(OSPP)に対し研究評価指標やaltmetricsのオープンサイエンスにおける役割について助言すること等を目的に、altmetricsに関する専門家グループを立ち上げました。新たに立ち上がった専門家グループでは、2016年7月13日を期限に、根拠に基づいた情報の提供(Call for Evidence)を呼びかけています。
OSPPはECの研究イノベーション総局(Directorate-General for Research and Innovation)が設立する予定の、欧州のオープンサイエンス政策の開発・実施に関し助言する専門家グループです。altmetricsに関する専門家グループはOSPPやECの政策立案者に対し、オープンサイエンスを支援する研究評価指標やaltmetricsの開発と責任ある利用に関する助言を与えることを目的としています。今回公開されたCall for Evidenceでは、大学関係者や研究者、学会、出版者、altmetrics開発者等、幅広いステークホルダーに対し、根拠に基づく情報の提供を呼びかけています。情報を求めている具体的なトピックとして、「オープンサイエンスのための次世代の指標」、「altmetricsの現状」など6つのサブテーマも設定されています。
Next-generation altmetrics: responsible metrics and evaluation for open science. Call for evidence(EC)
https://ec.europa.eu/research/openscience/pdf/call_for_evidence_next_generation_altmetrics.pdf
Expert Group on Altmetrics(EC)
https://ec.europa.eu/research/openscience/index.cfm?pg=altmetrics_eg
EC、欧州科学政策プラットフォーム(OSPP)メンバー候補を公表(STI Updates、2016/6/1付け)
https://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=8668
参考:
LIBER、IFLA、EBLIDAの3つの図書館組織、オープンサイエンスシステムへの移行に関する欧州理事会総括に賛意を表明:国際STM出版社協会の意見に一部反論
Posted 2016年6月10日
http://current.ndl.go.jp/node/31782
国際STM出版社協会、EU競争力担当相理事会によるオープンアクセス合意に対し意見を表明
Posted 2016年6月7日
http://current.ndl.go.jp/node/31754
EU競争力担当相理事会、2020年までにすべての公的資金による学術出版物をオープンアクセス化することで合意
Posted 2016年5月31日
http://current.ndl.go.jp/node/31703
EU理事会議長国・オランダ主導のもと、EUのオープンサイエンスに関する会議が開催され、アクションプランが示される
Posted 2016年4月7日
http://current.ndl.go.jp/node/31283
E1745 – 研究評価における評価指標の役割:HEFCEの報告書より カレントアウェアネス-E No.294 2015.12.10
http://current.ndl.go.jp/e1745
E1774 – 研究成果の計量的指標に関するガイド<文献紹介> カレントアウェアネス-E No.299 2016.03.03
http://current.ndl.go.jp/e1774