高等教育に関するニュースサイトInside Higher EDに、スコットランドが独立した場合、スコットランドの大学にどんな影響がありうるかを論じたエッセイが2014年9月15日付けで掲載されています。
スコットランドでは2014年9月18日に英国からの独立の是非を問う住民投票が実施されます。Inside Higher EDの記事によれば、スコットランドは英国の全人口の8.4%、税収も英国全体の9%を占めるにとどまる一方で、スコットランドの大学が英国研究会議(RCUK)から受けている助成はRCUK全体の13.1%に上っており、もし独立した場合、各大学が同規模の研究予算を得続けられるかはわからない、としています。また、EU関係の研究助成については、独立後のスコットランドがEUにとどまれなかった場合には受けられなくなる可能性等も指摘しています。
一方で、現在スコットランドの大学ではスコットランド出身の学生は学費がかからない一方、英国の他の地域出身の学生からは学費を徴収しています。現在、この措置は英国内における施策であるとして認められていますが、もしスコットランドが独立しかつEUに加盟した場合、加盟国間の平等に関する条項に従えば、スコットランド出身の学生からも学費を徴収するか、スコットランド外の学生の学費も無料にしなければならないと指摘されています。
Essay on the impact an independent Scotland would have on its universities @insidehighered(Inside Higher ED、2014/9/15付け)
https://www.insidehighered.com/views/2014/09/15/essay-impact-independent-scotland-would-have-its-universities