米国の国家デジタル管理連盟(National Digital Stewardship Alliance;NDSA)は、2014年8月2日まで、ビデオの長期保存をテーマにしたオンラインでの調査を行ったとのことです。2014年9月3日の米国議会図書館(LC)のデジタル保存に関するブログ“The Signal”で、その中間報告として、主要な数値が公開されています。米国を始めとして、ドイツ、オーストリア、英国、南アフリカ、オーストラリア、カナダ、デンマークやチリ等の国からも回答があったとのことです。
この調査は、ビデオの長期保存を妨げる要因を調査したもので、上位3件については、以下のような回答があったとのことです。
・ビデオの保存を進めるための資金やリソースを得ること(18%)
・容量が大きく複雑なビデオファイルを収容するための適切なデジタルストレージをサポートすること(14%)
・標準やベストプラクティスを含んだ、ビデオのファイルフォーマットに関する信頼できる技術的なガイダンスを定めること(11%)
NDSAのStandards and Practices Working Groupはこの調査結果を吟味し、これらの要因の敷居を下げるのに有用な方策について、検討していくとのことです。また、現状の、また将来的に望ましいフォーマットやビデオコレクションの範囲等についての追加調査を行うことも検討しているとのことです。
Preliminary Results for the Ranking Stumbling Blocks for Video Preservation Survey(The Signal, 2014/9/3)
http://blogs.loc.gov/digitalpreservation/2014/09/preliminary-results-for-the-ranking-stumbling-blocks-for-video-preservation-survey/
NDSA Standards and Practices Survey: Ranking Stumbling Blocks for Video Preservation(The Signal, 2014/7/7)
http://blogs.loc.gov/digitalpreservation/2014/07/ndsa-standards-and-practices-survey-ranking-stumbling-blocks-for-video-preservation/?loclr=blogsig
NDSA Standards and Practices Working Group
http://www.digitalpreservation.gov/ndsa/working_groups/standards.html?loclr=blogsig
参考:
国家デジタル管理連盟(NDSA)、アーカイブ機関でのPDF/A-3フォーマット普及のコストと便益に関するレポートを公開(米国)
Posted 2014年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/25560