オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、学術コミュニケーション環境に関する戦略的分析の報告書を発表

2025年11月27日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、学術コミュニケーション環境に関する戦略的分析の報告書を発表しました。

この報告書は、学術コミュニケーションに関する社会政治的情勢を概観し、今後数年間にリポジトリ・エコシステムに大きな影響を与える可能性のある主要な要因について説明しています。報告書の目的は、COARメンバーに対し、リポジトリに影響を与える可能性のある最新の動向に関して概要を提供するとともに、2025年12月に発表予定の次期COAR戦略の策定に役立てることとあります。

報告書では、今後3年間で学術コミュニケーション、オープンサイエンス、リポジトリに重大な影響を及ぼす可能性がある要因として次の五つを挙げ、リポジトリにおける対応方法を考察しています。

・デジタル主権と地政学的ダイナミクスの変化
・研究資金の削減
・現在の公開システムに対する不満
・人工知能(AI)の台頭
・科学と学術に対する社会的な信頼の低下

Strategic Analysis of the Scholarly CommunicationsLandscape(COAR, 2025/11/27)
https://coar-repositories.org/news-updates/strategic-analysis-of-the-scholarly-communicationslandscape/

COAR Strategic Analysis of the Scholarly Communications Environment(COAR, 2025/11/27)
https://coar-repositories.org/wp-content/uploads/2025/11/COARs-Strategic-Analysis-of-the-Landscape-2025-3.pdf

参考:
山地一禎. オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)とリポジトリを巡る現状. カレントアウェアネス. 2025, (365), CA2087, p. 2-4.
https://current.ndl.go.jp/ca2087