2014年1月、米国教育省の全米教育統計センター(National Center for Education Statistics:NCES)が、“Academic Libraries: 2012 First Look”を公表しました。この統計は、2012年秋に、全米の大学等3,793機関の図書館を対象として行った調査の結果をまとめたもので、サービス、コレクション、スタッフ、支出、電子的なサービス、情報リテラシー、ヴァーチャルレファレンスに関するデータが含まれているようです。
主な数字は以下の通りです。
○サービス
・2012年度中に、大学図書館は他の図書館に全体で1,050万件の資料を貸し出し、他の図書館や商業サービスから980万件の資料を借りた。
・大多数の図書館である2,417館は、2012年秋の特定の週に、60~99時間開館していた。595館は、100時間以上開館しており、67館は、40時間以下であった。
・2012会計年度において、大学図書館は約2,890万件の情報サービスを個人に対して行った。
○コレクション
・2012会計年度末には、847館の大学図書館では図書および雑誌のバックナンバーの所蔵が10,000冊以下であった。223館の大学図書館では、100万冊以上所蔵している。
・2012会計年度においては、大学図書館は5,280万冊の電子書籍を追加し、合計で所蔵が2億5,260万冊となった。
○スタッフ
・2012年秋には、大学図書館には、フルタイム換算値で85,752人の職員が勤務している。
・大学図書館は、その他の有給の職員は30,819人で、有給職員の36%を占めている。
○支出
・半分以上の大学図書館である2,023館の支出はは50万ドル以下であった。一方で1,104館は、100万ドル以上であった。
・2012会計年度中、大学図書館は人件費に34億ドル費やした。図書館の支出全体の49%を占めている。
・電子ジャーナルの購読料は14億円である。
・2012会計年度中に、大学図書館は、書誌データユーティリティやネットワーク、コンソーシアムに1億2,360万円費やした。
Academic Libraries: 2012 First Look (NCES)
http://nces.ed.gov/pubs2014/2014038.pdf
参考:
全米教育統計センター(NCES)、米国大学図書館統計の2010年版を公表
Posted 2011年12月14日
http://current.ndl.go.jp/node/19737
E1376 – 予算削減? 統計でみる米国の大学図書館10年<文献紹介> カレントアウェアネス-E No.228 2012.12.13
http://current.ndl.go.jp/e1376