2025年5月20日付けで、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌38巻に、European Diamond Capacity Hub(EDCH)の設立の背景、ガバナンス、運営について述べた論文“Federating diamond OA in Europe and beyond: the European Diamond Capacity Hub (EDCH)”が掲載されています。著者は、EDCHの共同コーディネーターを務めるPierre Mounier氏等です。
論文では、キャパシティハブとは、ダイヤモンドオープンアクセス(OA)のジャーナルや書籍の出版を行うコミュニティに対して運営面、法律面、インフラ面での支援を行う、機関レベル、分野レベル、国レベルのサービス提供者であるキャパシティセンターを地域レベルでまとめるものであると説明されています。EDCHは、欧州におけるキャパシティハブであるとし、EDCHの六つの取組(関係者間の連携の促進や各国のコミュニティへの働きかけ、OAジャーナルに携わるスタッフの能力開発、出版物の品質管理、出版に関するツールやプラットフォームの提供、ダイヤモンドOA化の促進、資金調達)やユーザーシナリオ、今後の予定などについて説明されています。
Pierre Mounier; Johan Rooryck. Federating diamond OA in Europe and beyond: the European Diamond Capacity Hub (EDCH). Insights, 2025.
https://doi.org/10.1629/uksg.683
参考:
欧州・European Diamond Capacity HubからDiamond Open Access Standardの理解に役立つリソースやガイドラインの利用が可能に [2025年03月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/243164
ダイヤモンドオープンアクセスに関するサービスセンターの設立に向けたプロジェクトSeDOAが開始(ドイツ)[2025年02月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/239729