若者のソーシャルメディア利用とプライバシー意識:Pew Research Centerの調査結果より(米国)

2013年5月21日、米国調査機関Pew Research CenterのPew Internet & American Life Projectとハーバード大学Berkman Center for Internet and Societyによるレポート”Teens, Social Media, and Privacy”が公表されていました。これはPew Internet & American Life Projectが2012年7月26日から9月30日にかけて、米国の12-17歳の若者802人とその両親に対して行った電話調査と、Berkman Center for Internet and Societyが2013年2月から行っていた米国の11-19歳の学生を対象とする24回のフォーカスグループインタビューの結果等をまとめたものです。

ソーシャルメディアの利用について明らかになった主な点は以下の通りで、2006年に行った同様の調査よりもソーシャルメディアで自身の情報を共有する若者が増えているとのことです。

・91%の若者が自分の写真をソーシャルメディアに投稿している(2006年は79%)。
・71%が学校名を公開している(2006年は49%)。
・71%が住んでいる街の名前を公開している(2006年は61%)。
・53%がメールアドレスを公開している(2006年は29%)。
・20%が携帯電話の番号を公開している(2006年は2%)。

プライバシー情報の管理についての主な結果は以下の通りです。

・Facebookを利用している若者の60%は投稿の公開範囲を「友達のみ」にしている。
・56%の若者はFacebookで自分のプライバシーを管理するのは「まったく難しくない」と答えている。33%は「それほど難しくない」としており、「やや難しい」とした者は8%で、「とても難しい」と答えた者は1%に満たない。
・企業等の第三者による自身のプライバシー情報へのアクセスについて強く意識している若者は9%にとどまる。

レポート本文ではサービスごとの傾向や関連するフォーカスグループインタビューの結果等の詳細も記述されています。

Teens, Social Media, and Privacy(Pew, 2013/5/21付け)
http://www.pewinternet.org/Reports/2013/Teens-Social-Media-And-Privacy.aspx

Teens, Social Media, and Privacy: New Survey Findings from Pew and the Berkman Center(Berkman Center for Internet and Society, 2013/5/21付け)
http://cyber.law.harvard.edu/node/8325

全文PDF(107ページ)
http://www.pewinternet.org/~/media//Files/Reports/2013/PIP_TeensSocialMediaandPrivacy_FINAL.pdf

参考:
ティーンとソーシャルメディアの関係についての調査報告書(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/7077