アクセシブルな書籍の国際的な流通促進を目指すTIGARプロジェクトのこれまでの成果

2010年11月に開始した“TIGAR”(Trusted Intermediary Global Accessible Resources)プロジェクトが、これまでの成果についてまとめた2012年7月付けのペーパーを公表しました。TIGARは、世界知的所有権機関(WIPO)、世界盲人連合(WBU)、DAISYコンソーシアム、国際図書館連盟(IFLA)等が参加するプロジェクトで、視覚障害者等の支援を目指して、(著作権が切れていない)書籍や電子書籍をアクセシブルなフォーマットで国際的に流通させるための活動を行っています。今回公表されたペーパーでは以下の成果が挙げられています。

・各国のアクセシビリティ関連団体がプロジェクトに参加。オーストラリア、ブラジル、カナダ、デンマーク、フランス、ジャマイカ、ノルウェー、オランダ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデン、スイス、米国。

・30以上の主要出版社や著作権管理団体がプロジェクトに参加。

・多くの言語の書籍がTIGARネットワークを通じて利用できるようになった。カナダ・デンマーク・フランス間で2011年10月に実現した最初の国際交換以来、数千タイトルから選ばれた500以上の書籍が共有されてきている。

TIGAR Project
http://www.visionip.org/tigar/en/

TIGAR Project accelerates book accessibility(PDF:1ページ)
http://www.internationalpublishers.org/images/stories/PR/2012/tigar_press_release_17072012.pdf

参考:
第2章 IFLAから見る世界の図書館における障害者サービスの動向 / 野村 美佐子
http://current.ndl.go.jp/node/17979