2011年12月5日、OCLCがそのウェブスケール(Webscale)戦略を推し進める“OCLC WorldShare”を発表しました。プレスリリースを含めたOCLCの発表によると以下のようになります。
・数週間後に“OCLC WorldShare App Gallery”がパイロット機関向けに公開される予定である。これは、OCLC・パートナー機関・図書館が開発した、OCLCの各種サービスにインストール可能なアプリケーションを、世界中で共有できるプラットフォームである。開発の際には、WMS(後述)のものを含めた各種APIが利用できる。
・OCLC WorldShare App Galleryは、API、データベース、データセンタ等と共に“OCLC WorldShare Platform”を構成する。
・OCLC WorldShare Platformでは、ソーシャルネットワークを活用したアプリケーション開発のための共通APIである“OpenSocial”が採用されている。
・2011年7月リリースのクラウド型図書館システム“Web-scale Management Services”は“WorldShare Management Services”(WMS)に名称が変わる。
・OCLCが提供しているリソースシェアリング、コンソーシアム内貸出、メタデータ管理等のシステムも、今後、WorldShareというブランドの下に統一される。“WorldCat”というブランド名は残る。
・米国外でデータセンタを建設する。今週中に英国で開設され、今後は欧州、オーストラリア、カナダでの建設が予定されている。
図書館システム等に関する情報サイト“Library Technology Guides”の運営者であるブリーディング(Marshall Breeding)氏の解説記事がInformation Todayに掲載されています。
OCLC WorldShare
http://www.oclc.org/go/us/en/worldshare
OCLC WorldShare Platform
http://www.oclc.org/us/en/worldshare-platform/default.htm
OCLC introduces OCLC WorldShare (OCLC 2011/12/5付けプレスリリース)
http://www.oclc.org/us/en/news/releases/2011/201170.htm
OCLC WorldShare Platform: OCLC Brands and Strengthens Its Webscale Strategy (Information Today 2011/12/5付け記事)
http://newsbreaks.infotoday.com/NewsBreaks/OCLC-WorldShare-Platform-OCLC-Brands-and-Strengthens-its-Webscale-Strategy-79208.asp
With WorldShare Platform, OCLC Emphasizes Data Access and Rebrands Web-scale ILS (The Digital Shift 2011/12/5付け記事)
http://www.thedigitalshift.com/2011/12/information-technology/with-worldshare-platform-oclc-emphasizes-data-access-and-rebrands-web-scale-ils/
参考:
CA1721 – 動向レビュー:OCLCの最近の動向:OCLCのウェブ戦略とその展開 / 中元 誠
http://current.ndl.go.jp/ca1721
OCLC、ウェブスケール図書館業務管理システムを7月に一般公開へ
http://current.ndl.go.jp/node/18331