英国図書館(BL)と情報システム合同委員会(JISC)が協同で実施している、1982年から1994年に生まれた「Y世代」と呼ばれる世代の博士課程の学生の情報探索行動や研究行動を調査する3年間のプロジェクト“Researchers of Tomorrow”の、2年目の年次報告が公開されています。
博士課程に在籍するY世代の学生は、研究において無料のウェブサービスを用いることが多くなっているもののその使用は受動的なものでコンテンツの作成には消極的なことが多い、それらの使用においては指導教員や図書館職員よりも友人のアドバイスを参考にすることが多い、といった結果が紹介されています。また、JISCの担当者によれば「1年目の中間報告では仮説の構築に取り組んだが、2年目の中間報告ではY世代の学生の典型像を明確にするために深く研究した。前世代以上の研究者と比較すると、彼らはテーラーメイドのアドバイスやガイダンスを好み、未熟な段階で自身の研究をシェアすることを嫌い、自宅よりも大学等で仕事をすることを好み、研究の進捗に対しておおらかである」だそうです。2012年、プロジェクトの最終報告が発表される予定だそうです。
Tech-savvy doctoral students increasingly look to open web technologies (JISC 2011/6/9付けニュース)
http://www.jisc.ac.uk/news/stories/2011/06/researchersoftomorrow.aspx
参考:
E994 – 「Y世代」の研究行動調査の中間報告(英国)
http://current.ndl.go.jp/e994
英国図書館とJISCによる「Y世代」の研究行動調査の1年目の年次報告が公開
http://current.ndl.go.jp/node/16540
Generation Yの研究行動を探る3年計画の調査“Researchers of Tomorrow”(英国)
http://current.ndl.go.jp/node/15181