2011年5月30日にスペインのマドリード通信大学(Universidad a Distacia de Madrid/Madrid Open University)が、2010年度に実施した、授業における学生へのiPad導入実験の結果を報告しています。実験は、2010年の10月から開始し、1セメスターを通じて行われ、50人の学生が参加したとのことです。主な結果は次の通りです。
・90%がiPadの操作が「簡単」あるいは「とても簡単」と回答
・91%がタブレット端末は通信教育に役立つと思うと回答
・96%がタブレット端末のディスプレー上で資料を読むのに何も問題なかったと回答
・57%が紙の教材で勉強していたことを認めた
・アンケートでは17%が紙の教材の送付を希望した
・62%がレポートや課題を作成する段階になって困難を感じたと回答
結論として、iPadは学習とネットサーフィンには有効なツールであるが、現状では紙の教材とコンピュータに完全に代わるものではないこと、参加した学生はiPadを公開討論やネットサーフィン、電子メールの確認、資料の疑問点の確認等のためのツールとみなしていること等が指摘されているようです。
iPad sí, pero con limitaciones (Universidad a Distacia de Madrid 2011/5/30付けの記事)
http://www.udima.es/en/resultados-proyecto-ipad-udima.html
iPad sí, pero con limitaciones (Universia 2011/6/3付けの記事)
http://noticias.universia.es/vida-universitaria/noticia/2011/06/03/832541/ipad-pero-limitaciones.html
参考:
大学の授業でiPadを試行的に導入した結果とその分析(オーストラリア)
http://current.ndl.go.jp/node/17741