SURF財団が表彰する「ハイブリッド型」の論文に考古学のOA論文が選ばれる

2011年2月から毎月、オランダSURF財団は「ハイブリッド型」の研究論文への表彰を実施していますが、このほど2011年5月19日に4月期の対象論文を発表したようです。この「ハイブリッド型」の論文“Enhanced Publication”は、本文だけではなく研究データや画像、動画等と結びついた、オンラインで利用できる新しいタイプの刊行物とされているようです。受賞した論文は、OA誌であるJournal of Archaeology in the Low Countriesに掲載された、 Smits氏らの“Mesolithic and Neolithic human remains in the Netherlands: physical anthropological and stable isotope investigations”のようです。論文ではマッピングされた発掘調査地点と出土資料を見ることができ、それが理解しやすいものとなっていること、研究データの完全なデータセットへも容易にアクセスできるとされているようです。

E. Smits et al. Mesolithic and Neolithic human remains in the Netherlands: physical anthropological and stable isotope investigations. journal of Archaeology in the Low Countries. 2009, 1(1).
http://dpc.uba.uva.nl/jalc/01/nr01/a04

Enhancing excavations for archaeologists (SURF Foundation 2011/5/19付けの記事)
http://www.surffoundation.nl/en/actueel/Pages/Enhancingexcavationsforarchaeologists.aspx

参考:
CA1720 – 動向レビュー:電子リソースの普及と研究活動への影響 / 佐藤 翔
http://current.ndl.go.jp/ca1720

オランダのSURF、インターネットを介して知識伝達を促進する12プロジェクトに助成
http://current.ndl.go.jp/node/11739

デジタル形式での歴史研究、その成果の発表場所を欠く(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/16928