被引用数上位の論文とそれ以外の論文の違いに見る、日本の科学研究プロジェクトの実態

科学技術政策研究所と一橋大学イノベーション研究センターが共同で実施した、日本の研究者を対象とした科学における知識生産プロセスに関するアンケート調査の報告書『科学における知識生産プロセスの研究 ― 日本の研究者を対象とした大規模調査からの基礎的発見事実 ― 』が公開されています。この調査は、2001年から2006年の論文で、日本が関与しているものから、被引用数が上位1%(トップ1%論文)とそれ以外の論文(通常論文)を抽出し、その著者に対して論文を生み出した研究プロジェクトについてアンケートを行ったものとのことです。なお、調査対象者7,652名のうち、回答数は2,081名(回答率27.2%)とのことです。報告書では、トップ1%論文と通常論文とを比較して、科学研究における多様な人材や研究マネジメントの重要性、科学研究の不確実性の度合い、研究プロジェクトが生み出す特許出願や共同研究・受託研究等がまとめられています。

科学における知識生産プロセスの研究 ― 日本の研究者を対象とした大規模調査からの基礎的発見事実 ― (科学技術政策研究所)
http://www.nistep.go.jp/index-j.html

「日本の研究者を対象とした科学における知識生産プロセス
についての大規模アンケート調査」の結果公表について (2010/11/4付け 科学技術政策研究所のプレスリリース)
http://www.nistep.go.jp/achiev/abs/jpn/mat191j/pdf/mat191j_press.pdf

論文:優れたものほど若手・外国人が支え 文科省など調査 (2010/11/4付け 毎日jpの記事)
http://mainichi.jp/select/science/news/20101105k0000m040055000c.html