2010年10月1日に、ハーバード大学内で、米国に「国立デジタル図書館」(National Digital Library)を設立する構想についての非公式の会議が開催されたようです。中心人物は同大学図書館長のダーントン氏で、“New York Review of Books ”のサイトに、その会議でのダーントン館長の講演を基にした文章が掲載されています。文章中でダーントン氏は、ジェファソンやフランクリンといった米国建国の父たちの思想を援用しながら、住んでいる地域に関わりなくインターネットを通じて誰もが文化遺産にアクセスできるデジタル図書館の重要性を訴えています。そして、課題がないわけではないものの、これまでのデジタル化・連携の取組みや他国の経験から学びながら、実現に向けて取組むべきだ、としています。
また、The Chronicle of Higer Educationに掲載されているダーントン氏のインタビューでは、次のようなことが述べられています。
・最大の問題は資金よりも著作権(特に孤児作品についてのもの)であること
・この取組みはGoogleを敵視しているものではないこと
・次のステップは、資金調達のための財団設立、政界からのサポートを得るために文化機関のリーダーがまとまること
A Library Without Walls(2010/10/4付けNew York Review of Booksのブログの記事)
http://www.nybooks.com/blogs/nyrblog/2010/oct/04/library-without-walls/
One Step Closer to a National Digital Library(2010/10/6付けThe Chronicle of Higer Educationの記事)
http://chronicle.com/blogPost/One-Step-Closer-to-a-National/27491
More Comments from Robert Darnton About Building a National Digital Library(2010/10/7付けResourceshelfの記事)
http://web.resourceshelf.com/go/resourceblog/61115