医薬品メーカーのスポンサードのもと、同社の製品の宣伝になる論文を転載していた学術雑誌の発行元が謝罪

“Australasian Journal of Bone and Joint Medicine”という雑誌が、米国の医薬品メーカーから非公式に資金を受け、同社の製品の宣伝になる論文を他の雑誌から転載していたという事件が明るみになりました。これを受け、発行元の大手出版社Elsevier社が、正確性・非透明性に欠ける形で雑誌を発行し続けたことに謝罪しました。Elsevier社の知名度により、実際には査読誌ではなく、ウェブサイトもなくMEDLINEにも採録されていなかった同誌が査読誌と勘違いされたり、権威付けされたりしたことの責任が問われているようです。なお、Elsevier社は、現在はこの雑誌は刊行しておらず、また当時の担当者はすでに社を去っているとしています。

FT.com / UK – Elsevier admits journal error
http://www.ft.com/cms/s/0/c4a698ce-39d7-11de-b82d-00144feabdc0.html

「査読付き」を名乗る、とてもインチキな学術論文誌 – スラッシュドット・ジャパン
http://slashdot.jp/articles/09/05/05/0759254.shtml

May 07, 2009付けPeter Scott’s Library Blogの記事
http://xrefer.blogspot.com/2009/05/elsevier-admits-journal-error.html