「ホライズン・レポート」の2016年ミュージアム版が刊行

2016年5月27日、米・ニューメディアコンソーシアム(NMC)が、 Balboa Park Online Collaborative(BPOC)と共同で、2016年のミュージアム版「ホライズン・レポート」(Horizon Report)を公開しました。

このレポートでは、ミュージアムでの今後5年間のテクノロジーの動向予測をまとめており、主流となるまでの期間別に、

ミュージアムでの技術採用を加速化させる主要な傾向では、

1~2年:モバイルコンテンツの作成と配信、参加体験
3~5年:ミュージアム運営のためのデータ分析、パーソナライゼーション
5年~:機関間連携、ミュージアム専門家の新しい役割

ミュージアムでの教育・インタープリテーション技術における重要な進展としては、

1年以内:デジタル人文学関連技術、メイカースペース
2年から3年:ロケーション・インテリジェンス、ヴァーチャルリアリティ
4年から5年:情報可視化、“networked objects”

があげられています。

また、技術採用を妨げる要因として、課題として認識し解決方法を理解しているものとして「効果的なデジタル戦略の策定」「ミュージアムの専門家のデジタルリテラシーの改善」が、困難な課題として認識されているものとして「障害者のアクセシビリティの改善」「新技術の影響評価」が、厳しい課題として「知識の陳腐化(利用度減少)の管理」「プライバシーに対する懸念」を指摘しています。

Twitter(@NMCorg,2016/5/27)
https://twitter.com/NMCorg/status/736250861211521024

NMC and BPOC Release the NMC Horizon Report > 2016 Museum Edition(NMC)
http://www.nmc.org/nmc-horizon-news/nmc-and-bpoc-release-the-nmc-horizon-report-2016-museum-edition/

NMC Horizon Report > 2016 Museum Edition
http://cdn.nmc.org/media/2016-nmc-horizon-report-museum-EN.pdf

参考:
米国ニューメディアコンソーシアム等、博物館版「ホライズン・レポート2013」を発表
Posted 2013年11月22日
http://current.ndl.go.jp/node/24917