E681 – NDL,2つのメタデータ基準を公表

カレントアウェアネス-E

No.111 2007.08.08

 

 E681

NDL,2つのメタデータ基準を公表

 

 国立国会図書館(NDL)は2007年7月,開発中のデジタルアーカイブで用いる保存用メタデータのスキーマとして「NDLデジタルアーカイブシステム・メタデータスキーマ」を作成,公表するとともに,2007年12月までの意見募集を開始した。

 NDLが開発しているデジタルアーカイブは,OAIS参照モデル(CA1489参照)に準拠し,インターネット情報やNDLが作成したデジタル資料等をメタデータと関連付けた情報パッケージの単位で長期保存するものである。このメタデータスキーマは, NDLのデジタルアーカイブで用いるとともに,国内のデジタルアーカイブ機関での長期保存用メタデータスキーマの標準となることも企図されている。

 メタデータスキーマは,(1)情報パッケージのメタデータ,(2)記述メタデータ,(3)技術メタデータ,(4)権利メタデータ,(5)保存メタデータ,(6)管理メタデータの6つのサブセットから構成され,(1)のスキーマとしてはMETS,(2)はMODS(ともにCA1552参照)を,また(3)〜(5)はPREMIS(E258CA1561参照)が策定したメタデータに独自要素を追加したもの,(6)は独自に設計したものをそれぞれ採用している。各スキーマとともに,メタデータの要素の定義や使用方法等を規定したガイドラインも同時に公開されている。

 また,これに先立つ2007年5月には,NDLと各図書館・関係機関とのメタデータ交換に用いることを意図した「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述要素(DC-NDL)」を作成した。NDLは,2001年3月にNDLがネットワーク系電子出版物を収集組織化する際のメタデータ基準を意図した「国立国会図書館メタデータ記述要素(NDLメタデータ)」を定めているが,DC-NDLはこれを改訂したものである。国内の図書館・関係機関でのダブリンコアを用いたメタデータ付与の実践を視野に入れ,記述要素・エンコーディングスキームを定めている。

Ref:
http://www.ndl.go.jp/jp/standards/index.html
http://www.ndl.go.jp/jp/standards/da/index.html
http://www.ndl.go.jp/jp/standards/dcndl/index.html
CA1489
CA1552
CA1561
E258