CA1804 – 研究文献レビュー:学びを誘発するラーニング・コモンズ / 米澤誠

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カレントアウェアネス
No.317 2013年9月20日

 

CA1804

研究文献レビュー

 

学びを誘発するラーニング・コモンズ

 

東北大学附属図書館:米澤 誠(よねざわ まこと)

 

はじめに

 本稿では、原則2006年以降を対象とし、日本で発表されたラーニング・コモンズ(以下、「LC」という)に関する研究文献(実践報告、翻訳文献などを含む)のレビューを行う。LCとは、従来型の静かに行う学習から、活発にグループで討議するようなアクティブ・ラーニングまで、現代の大学生の多様な学習を支援するための施設・設備である。欧米の大学図書館で先行して設置され論じられてきたものであり、日本でも多くの研究や事例が報告され始めている。本稿では雑誌論文・記事のほかに,図書や報告書なども取り上げるが、原則として講演記録は含まないこととする。

 以下では、(1)入門的文献、(2)理論的文献、(3)レビュー文献、(4)事例報告的文献の4つに区分して、研究文献をレビューすることとしたい。なおこの区分は、LCに関する研究文献の読解を進めるにあたって、理解し易くするために設定した便宜的なものであり、個々の研究文献を厳密に分類するものではない。LCに関する読者の理解の度合いに応じて、文献読解の道案内として活用していただきたい。

 

1. 入門的文献

 2006年に日本に初めてLCの動向を紹介したのは筆者であるが、その拙稿の内容は、大枠は変わらないとはいえ、現在となってはもの足りないであろう(CA1603参照)。

 変わりゆく図書館のあり方という視点からLCをとらえ、学習方法の見直しという文脈から図書館の再定義がされつつあると論じる永田の文献は、LCの全体像を歴史的文脈の中で簡潔に描いている(1)。「これまでは学習は、大学の教室を中心に展開されてきた。しかし、情報技術の進展によって、同じような設定が教室外でも確保できるようになり、学習の場の条件を望ましい形で実現できるのは、とりわけ図書館という環境だということが再認識された」(2)という一文は、図書館関係者を鼓舞させるものである。

 また河西の文献も、先行する内外の研究論文や事例報告をふまえて、自律と協同の学びを支える図書館としてのLCを総括的に解説しており有益である(3)。米国の文献としては、加藤信哉の翻訳による労作『ラーニング・コモンズ』中のマクマレンの文献が、LCの構成要素を分析的かつ具体例を交えて描いており、分かりやすい入門となっている(4)

 またリッピンコットの論考は、学生の学習という観点から、とりわけグループ学習の意義と位置づけの視点から、LCの機能と役割を再考しており、必読である(5)。「インフォメーション・コモンズは学習を強化し、学生に学問と交流の両方の環境を提供し、キャンパスのコミュニティの意識を育成することができる」(6)と、LCはキャンパスにあるさまざまな資源を統合し、大学の目標を具現化するものであることを指摘している。

 さらに小論ではあるが、「日本のラーニング・コモンズの多くは、機能ではなく空間としてしか存在していない」と指摘する、『ラーニング・コモンズ』掲載の竹内のあとがきも忘れてはならない(7)。LCを超えたアカデミック・リンクを提唱する竹内は、「コンテンツを活かした学習を能動的に行なえる学生を育成するという機能を実現」(8)した時こそ、「教育・学習と直接つながる大学図書館機能がはじめて機能する」(9)と主張する。これは、永田やリッピンコットが意図するところのものと、同一のものであると考える。

 この他に入門的なものとしては、矢野(10) (11)、村上(12)、「大学の図書館」の特集(13)、病院図書館会誌編集部(14)などの記事がある。

 

2. 理論的文献

 次に、LCを理論的に論じた研究論文を紹介する。入門的文献を一通り読解した後に、着手することを薦めたい。ここでも筆頭にあげるべきは、永田の論考であろう。先にあげた入門的文献の理論的バックグラウンドとなるものと(15)、大学図書館で展開してきたLCを公共図書館に適用したものとを(16)、永田は著している。

 まず永田は、インフォメーション・コモンズからLCへと発展してきた歴史的変遷を確認する。そこでは、ビーグルの提唱するインフォメーション・コモンズの3つのレベル(物理的レベル・仮想的レベル・文化的レベル)について丁寧に紹介しており、物理的な場所にとどまらない「場」としてのLC理解の伏線となっており有益である。さらに、伝統的なティーチング(教授)と対比される構成主義的な発見学習の理論について確認したのち、ネット世代の特性を概観している。LCを「学生がさまざまな支援を受けつつ協働し、新しい知識を理解し、次代に挑戦を行うための場」(17)と捉えたこの論考は、先の入門的文献の理解を深めるためにも有効である。

 次の論考で永田は、「大学などの教育機関の図書館だけでなく公共図書館においても、生涯学習のためのインフォーマル・ラーニングの効果が期待される」(18)と主張する。そのためにまず、共有資源としてのコモンズ理論の歴史を丹念にたどり、共有資源としての情報、さらには図書館というものの位置づけを論じている。最後に、欧米の公共図書館におけるLCの試みにも触れるこの文献は、大学図書館を超えた学びの場としてのLCを再考する研究となっている。

 呑海と溝上の論考は、1950年頃から展開してきた学習図書館の延長線上にLCを位置づけ、歴史的変遷を具体的にたどった労作である。また、内外の多くの文献により、インフォメーション・コモンズからLCへの展開も丁寧に紹介している点において、永田の論考を補完するものとなっている(19)。また、西南学院大学図書館の相田らは、内外のLCの事例分析を通じてLCの要素に関する考察を行っている(20)。具体的な事例報告としても参照することはできるが、LCを導入する際のモデルを提示している点において興味深い。

 図書館関係者以外からの文献としては、山内(21)、山田(22)、奥田(23)、阿部(24)らのものがある。山内は、米国の大学におけるライティングセンターやラーニングセンターの歴史を前提に、LCの展開を理解することを主張する。そして、学習支援における日米の状況の差異を踏まえて、学習コミュニティへの支援、キャリア教育との接続、教員との連携と学内プロジェクト化など、高等教育の専門家ならではの観点から、日本のLCへの提言を行っており有益である。山田は、グループ学習を支援するという観点からLCをとらえ直すとともに、今後は学習科学や教育工学の知見を図書館職員も備えるべきだと主張する。

 奥田は、大学における教育観・学習観の変化に着目しつつ、わが国の高等教育におけるLCの意義について概観している。そしてLCの問題点を指摘した上で、「ラーニング・コモンズという学習環境の活用には、まず、そこで学ぶ学生たちを中心に据え(Learner-Centered)、彼らの実像を正確に把握する必要がある」(25)と述べている。そして、エンゲストロームの主張する拡張的学習(Learning by Expanding)が、ラーニング・コモンズでのアクティブラーニングにおいて重要な視点となるとの慧眼を示している。この点に関しては、4章で再びふれたい。

 最後に、筆者の手になるLC論考も紹介しておきたい。LCの紹介からはじまった筆者のLC理解は、(1)学生の自主的学習の場、(2)オープン教育における教育の場、(3)大学における生活の場という3つの観点で整理した。そしてLCの本質は、ICT時代における情報リテラシー教育を実現するためのインフラであることを明らかにした(26)。なお、この論考での情報リテラシー教育理解は、ブレイビクとギーの『情報を使う力』の読解によるものであり、20年以上前に刊行されたこの著作も、LCという場を再考するのに必読の書である(27)

 さらに2012年には、「アフォーダンス」という新たな視点でLCの意味を考え直した。これは、奥田の指摘するように「学生を中心に据え」、彼らの「実像を把握する」視点から生まれた論考であり、現時点での筆者のLC観として紹介したい(28)

 

3. レビュー文献

 国内におけるLCの事例については、小山の文献がもっとも網羅的であろう(29)。2010年時点での30大学のLCが集計され、一覧表となっている労作である。いくつかのLCの事例を比較検討したものとしては、先にあげた相田らの研究報告のほかに、上田・長谷川(30)、小圷(31)、立石(32) (33)らによるものがある。

 また、LCにおける学生アシスタントに焦点を当てた調査としては、呑海・溝上による文献が詳しい(34)。海外のものとなるが、LCにおけるレファレンス・サービスに関するダニエルズ・バラッドの事例報告(35)、レファレンス・デスクに関するダリス・ウォルターズの調査(36)も興味深い。

 文献レビューに関しては、『ラーニング・コモンズ』をまとめた加藤によるもの(37)、加藤・小山によるもの(38)が、海外の論文も含めてLCそのものの理解も深めることができる、重要な文献となっている。

 

4. 事例報告的文献

 事例報告的な文献に関しては、支援する学習の種類という視点から、(1)従来型学習支援、(2)アクティブラーニング支援、(3)拡張型学習支援の3つのタイプに区分して紹介したい。事例報告的文献は数多くあるので、各文献の詳細な内容紹介まで立ち入ることはしない。

 

(1) 従来型学習支援

 図書館利用支援、情報リテラシー教育、ライティング支援などの従来型の学習支援を行っているLCの事例は、多数報告されている。

 国際基督教大学は、日本でもっとも早くから実績を上げたLCをもち、学習支援の基本的事例として必読である(39) (40) (41)。また大阪大学も、教員と協同してライティング支援を強化しており、見逃せない事例となっている(42) (43) (44)CA1756参照)。

 そのほか、筑波大学(45) (46)、新潟大学(47)、横浜国立大学(48)、静岡大学(49)、上智大学(50)、獨協大学(51)、東海大学(52)などの事例が報告されている。

海外のものとしては、英国の事例(53)が報告されている。また、欧米の事例紹介でありながら、LCの意義を伝える文献(54) (55) (56)を読解することにより、いっそうLCの理解を深めることができよう。

 

(2) アクティブラーニング支援

 従来型の学習に対比されるのが、アクティブラーニングという学びの形である。PBL(Problem Based Learning)に代表されるアクティブラーニングは、討論や問題解決などの活動を通じて学習者が能動的に関与する学びであり、この学習への理解なしにLCでの本来的な活動は実施できない。アクティブラーニングに関する理解を得るには、まず東京大学のスタジオ型教室での事例を学ぶのが一番であろう(57) (58)。山内の事典での解説は、簡潔に理解するには格好の分量である(59)

 このアクティブラーニングを意識的にLCに導入しているのは、千葉大学のアカデミック・リンクである(60)。また、全学的に取り組んでいるPBLを、LCの中で積極的に行っている三重大学の事例は、建築学の研究者と連携している点からも、もっと注目されるべきである(61) (62) (63)。湘北短期大学も、PBL授業と連携している事例として参考になるであろう(64) (65)。協調学習という視点からグループ学習に関する調査を行った金沢大学(66)や、鳥取大学の報告(67)も、アクティブラーニング支援というくくりに区分できる。

 このアクティブラーニングの理解を深めるためには、やはり欧米の識者の論考を熟読したい。ビーグル(68)、キャロル(69)の文献は、事例も踏まえた上でLCをこの新しい学びの中に位置づけており、必読である。その他、『ラーニング・コモンズ』に翻訳された文献(70) (71) (72)には、一通り目を通しておきたい。とりわけベネットの論考は、単独学習と協同学習に関する理解、学習スペースの「静寂」に関する知見、他者と並んで座る「孤独な学習」に関する視点を提供してくれる面で有意義である。この最後の「孤独な学習」の視点は、筆者が近年提唱している学びを誘発するアフォーダンスの趣旨と相通じるものがある。

 

(3) 拡張的学習支援

 アクティブラーニングからさらに踏み込んで、LCで学生と教職員、地域住民などが交流して新たな学びを創り出す活動への支援を、ここでは拡張的学習支援と呼びたい。先の文献で奥田は、エンゲストロームの用語を引き合いに出して、LCでさまざまな矛盾・課題を解決すべく、自分たちの共同体のあり方を分析し、変革を実行することの重要性を指摘していた。

 実はこのような事態は、日本のLCでも起こりつつあると思っている。それは、東京女子大学の著名な事例(73) (74)であり、お茶の水女子大学の事例(75)(76)である。これらの大学では教職員が大学生と協働することにより、新たな学生の学びを生み出していると見ることができる。それは授業などの正規科目での学習にとどまらず、課外活動的に学生の主体的な学びを育てているのである。

 このことは、呑海(77)が適切に指摘するように「従来サービスを受ける側であった利用者(学生)が、サービスを提供する側に立って」活動を行うことで、図書館側としては「『溶ける境界』を意識した、利用者とのより深い協働」につながるものである。その意味で学生との協働事例は、これからさらに注目される取り組みとなろう(CA1795参照)。

 学生の多様な学びという観点からすると、大学図書館の範囲にとどまらない視点を得る必要がある。はこだて未来大学の事例(78) (79) (80) (81)は、拡張的学習支援の視野を広めるために有益であろう。また、社会人向けのアカデミーヒルズ六本木ライブラリーの取り組み(82)も同様である。大学組織と社会を結びつける、「ナレッジ・コモンズ」という新たなキャンパス空間を提案する前田(83)の文献も、これからのLCを考える上で非常に示唆に富んでいる。

 

おわりに

 最後は拡張的学習支援という、日本の図書館界ではいまだ定着していない観点にいたってしまったが、従来の正課授業の範囲にとどまらない、サークルやゼミ活動、学生の自主的イベント活動などの学習活動支援は重要であると考えている。それが大学生のキャリア支援につながるものであり、そのような活動をLCで支援することが、総体的な大学生の学びの誘発になると信じている。その視点を大事にして、筆者は今後のLCの活動を考えていきたい。

 おわりに、今回の研究文献レビューを実現するに当たり、東北大学附属図書館の横山美佳さんには、文献収集において多大な協力をいただいた。彼女の協力がなければ、本稿における筆者なりの視点での文献レビューは不可能であった。この場を借りて、感謝の意を表したい。

 

(1) 永田治樹. インフォメーションコモンズ・ラーニングコモンズ:新たな学習環境(場)の提供. 図書館雑誌. 2009, 103(11), p. 746-749.

(2) 前掲. p. 749.

(3) 河西由美子. “4 自律と協同の学びを支える図書館”. 学びの空間が大学を変える. ボイックス, 2010, p. 102-127.

(4) マクマレン, スーザン. “1章 米国の大学図書館:今日のラーニング・コモンズ・モデル”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 25-36.

(5) リッピンコット, ジョアン・K. “8章 インフォメーション・コモンズを学習に結び付ける”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち.勁草書房, 2012, p. 141-162.

(6) 前掲. p. 159.

(7) 竹内比呂也.““ラーニング・コモンズ”を超えて”.ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち.勁草書房.2012,p. 279.

(8) 前掲. p. 279.

(9) 前掲. p. 279.

(10)矢野正也. 学習環境デザインと「ラーニング・コモンズ」. IDE. 2009, 2009(5), p. 60-65.

(11) 矢野正也. 図書館における学習環境デザインの必要性:ラーニング・コモンズの事例より. 短期大学図書館研究. 2010, 30, p. 101-105.

(12) 村上孝弘. ラーニング・コモンズの展開と大学図書館の今後. 大学職員ジャーナル, 2010, (14), p. 32-37.

(13) 特集:ラーニング・コモンズ.大学の図書館. 2008, 27(8), p. 158-168.

(14) 病院図書館会編集部. ラーニング・コモンズ.病院図書館. 2011, 31(2), p. 74-78.

(15) 永田治樹. 大学図書館における新しい「場」:インフォメーション・コモンズとラーニング・コモンズ. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 3-14.

(16) 永田治樹. 図書館とインフォメーション・コモンズ:情報社会における共有資源. 情報管理. 2010, 53(7), p. 370-380.

(17) 永田治樹. 大学図書館における新しい「場」:インフォメーション・コモンズとラーニング・コモンズ. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 13.

(18) 永田治樹. 図書館とインフォメーション・コモンズ:情報社会における共有資源. 情報管理. 2010, 53(7), p. 377

(19) 呑海沙織, 溝上智恵子. 大学図書館における学習支援空間の変化:北米の学習図書館からラーニング・コモンズへ. 図書館界. 2011, 63(1), p. 2-15.

(20) 相田芙美子ほか. ラーニングコモンズの要素分析:日本における導入を前提として. 私立大学図書館協会研究助成報告書. 西南学院大学図書館, 2011, p. 66.
http://www.jaspul.org/pre/josei/houkoku2011_seinangakuin.pdf, (参照 2013-07-22).

(21) 山内祐平. ラーニングコモンズと学習支援. 情報の科学と技術. 2011, 61(12), p. 478-482.

(22) 山田政寛. ラーニング・コモンズにおける学習空間と学習支援を考える. LISN. 2010, (144), p. 20-23.

(23) 奥田雄一郎. 心理学からみた我が国のラーニング・コモンズにおける学びの動向と今後の課題. 共愛学園前橋国際大学論集. 2012, (12), p. 91-103.

(24) 阿部秀二郎. FDとラーニング・コモンズ. 和歌山大学経済学会研究年報. 2011, (15), p. 151-166.

(25) 奥田. 前掲. p. 99.

(26) 米澤誠. ラーニング・コモンズの本質:ICT時代における情報リテラシー/オープン教育を実現する基盤施設としての図書館. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 35-45.

(27) ブレイビク, パトリシア・センほか. 情報を使う力:大学と図書館の改革. 勁草書房, 1995, p. 258.

(28) 米澤誠. アフォーダンスとしてのラーニング・コモンズ試論. 東北大学附属図書館調査研究室年報. 2012, (1), p. 43-45

(29) 小山憲司. “終章 国内の大学図書館におけるラーニング・コモンズの現状:アンケート調査を中心に”.ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 203-269.

(30) 上田直人ほか. わが国の大学図書館におけるラーニング・コモンズの事例研究. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 47-62.

(31) 小圷守. 情報リテラシーとラーニング・コモンズ:日米大学図書館における学習支. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 328-332.

(32) 立石亜紀子. ラーニング・コモンズの現況:米国の現状調査と日米の比較. 三田図書館・情報学会研究大会発表論文集. 2011, 2011年度, p. 21-24.

(33) 立石亜紀子. 日本の大学図書館におけるラーニング・コモンズ機能受容の過程. 三田図書館・情報学会研究大会発表論文集. 2012, 2012年度, p. 21-24.

(34) 呑海沙織ほか. 大学図書館におけるラーニング・コモンズの学生アシスタントの意義. 図書館界. 2011, 63(2). p. 176-184.

(35) ダリス, ダイアンほか. “9章 コモンズ環境におけるレファレンス・サービス”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 163-184.

(36) ダニエルズ, ティム. ラット, キャロリン・C. .“10章 ラーニング・コモンズに共通するものは何か?この変化する環境でレファレンス・デスクを見ると”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 185-202.

(37) 加藤信哉. ラーニング・コモンズをもっと知るために:図書と雑誌論文の紹介. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 63-67.

(38) 加藤信哉ほか.“序章 ラーニング・コモンズ文献案内:翻訳論文のまえがきに代えて”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 1-23.

(39) 畠山珠美. “第3章 新しい情報空間の構築”. 図書館の再出発. 大学教育出版, 2007, p. 25-42.
また 松山龍彦. “第5章 利用者サービス”. 図書館の再出発. 大学教育出版, 2007, p. 56-83.

(40) 畠山珠美. ライティング・センター:構想から実現へ. 情報の科学と技術. 2011, 61(12), p. 483-488.

(41) 利根川樹美子. ライティングサポートデスク:国際基督教大学図書館のラーニングコモンズの機能. 大学の図書館. 2012, 31(11), p. 190-192.

(42) 堀一成. 附属図書館ラーニング・コモンズを利用した教育実践の試み. 大阪大学大学教育実践センター紀要. 2011, (7), p. 81-84.

(43) 上原恵美ほか. ラーニング・コモンズ:そこで何をするのか何をやれるのか. 図書館界. 2011, 63(39), p. 254-259.

(44) 堀一成. 附属図書館ラーニング・コモンズを利用した大阪大学における学修支援の取り組み. 図書館雑誌. 2012, 106(11), p. 765-767.

(45) 歳森敦. 筑波大学図書館情報学図書館でのラーニング・コモンズ誕生:教育との連携による小規模モデルの試み. LISN. 2010, (144), p. 1-5.

(46) 松本紳ほか. 筑波大学情報学群知識情報・図書館学類について:人材養成を中心に. 大学図書館研究. 2011, 91, p. 9-14.

(47) 竹谷喜美江. 新潟大学ラーニング・コモンズについて. 大学の図書館, 2010, 29(7), p. 143-146.

(48) 立石亜紀子. ラーニング・コモンズと横浜国立大学中央図書館:これまでとこれから. LISN. 2010, (144), p. 6-10.

(49) 茎田美保子. 静岡大学附属図書館リニューアルLearning Park構想. 大学の図書館. 2010, 29(7), p. 141-143.

(50) 杉本昌彦. 多目的学習スペースの創設と学習支援:上智大学図書館の試み. LISN. 2010, (144), p. 11-15.

(51) 澁田勝. 広義のラーニングコモンズを目指して:獨協大学図書館の現状分析. 大学時報. 2012, 61(343), p. 78-85.

(52) 三井悟. 新たな場としての図書館サービスに向けて. LISN. 2010, (144), p. 16-19.

(53) 和田由季ほか. 英国大学図書館におけるインフォメーション・コモンズと情報リテラシー教育. 大学図書館研究. 2011, (92), p. 48-56.

(54) ベネット, スコット. “4章 インフォメーション・コモンズあるいはラーニング・コモンズ:私たちはどちらを持つのか?”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 77-83.

(55) スペンサー, メアリー・E. “5章 新しいモデルへの進化:インフォメーション・コモンズ”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち.勁草書房, 2012, p. 85-93.

(56) マクドナルド, ロバート・Hほか. “6章 図書館文化と新世紀世代の価値との断絶”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 95-101.

(57) 林一雅. “1 ケーススタディ:駒場アクティブラーニングスタジオ(東京大学)”. 学びの空間が大学を変える, ボイックス, 2010, p. 18-42.

(58) 望月俊男. “2 能動的な学びを促進するスタジオ型教室”. 学びの空間が大学を変える. ボイックス, 2010, p. 46-74.

(59) 山内祐平. “Ⅲ部2章 大学の学習空間をデザインする”. 「学び」の認知科学事典. 大修館書店, 2010, p. 239-249.

(60) 米田奈穂. アカデミック・リンクという理想:本物のラーニング・コモンズをめざして. 館灯. 2012, (50), p. 22-28.

(61) 藤木剛康. 課題解決型学習の可能性:三重大学の事例をもとに. 和歌山大学経済学会研究年報. 2011, (15), p. 133-139.

(62) 三根慎二. ラーニング・コモンズはどのように利用されているか:三重大学における事例調査. 三田図書館・情報学会研究大会発表論文集. 2012, 2012年度, p. 25-28.

(63) 柴山依子ほか. 大学キャンパスにおける問題発見型学習(PBL)用ラーニングコモンズの利用実態に関する研究. 日本建築学会東海支部研究報告書. 2012, (50), p. 493-496.

(64) 澤口隆. PBL手法を用いたワークショップの実践とプログラミング教育:湘北ラーニング・コモンズの活用. 湘北紀要. 2012, (33), p. 147-161.

(65) 高橋可奈子. 湘北スタイルのラーニング・コモンズを目指して. 図書館雑誌. 2009, 103(12), p. 833.

(66) 山田政寛ほか. 図書館における協調学習空間と学習の情意面の関係に関する調査. 日本教育工学会論文誌. 2011, 35(suppl.), p. 53-56.

(67) 津村光洋. 鳥取大学附属図書館のラーニング・コモンズ. 鳥取大学教育研究論集. 2011, (1), p. 97-102.

(68) ビーグル, ドナルド. ラーニング・コモンズの歴史的文脈. 名古屋大学附属図書館研究年報, 2008, (7), p. 25-34.

(69) キャロル, ウィル. ラーニング・コモンズ:学生支援との連携. 大学図書館研究. 2008, (83), p. 6-10.

(70) マクウィニー, ローリー・A. “2章 インフォメーション・コモンズ:未来の大学図書館”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 37-61.

(71) ロバーツ, レジーナ・L. “3章 ラーニング・コモンズの進化する風景”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 63-75.

(72) ベネット, スコット. “7章 高等教育における学習スペースの設計に当たって最初に問うべき質問”. ラーニング・コモンズ:大学図書館の新しいかたち. 勁草書房, 2012, p. 103-139.

(73) 小林一章. マイライフ・マイライブラリー:東京女子大学. IDE, 2009, 2009(5), p. 32-37.

(74) 西森年寿. “3 ケーススタディ:マイライフ・マイライブラリー(東京女子大学)”. 学びの空間が大学を変える. ボイックス. 2010, p. 78-99.

(75) 茂出木理子. ラーニング・コモンズの可能性:魅力ある学習空間へのお茶の水女子大学のチャレンジ. 情報の科学と技術. 2008, 58(7), p. 341-346.

(76) 餌取直子ほか. お茶の水女子大学附属図書館における学習・教育支援サービスのチャレンジ:図書館の学習・教育支援サービスに限界はない. 大学図書館研究. 2008, (83), p. 11-18.

(77) 呑海沙織. 溶ける境界線:利用者と図書館の間で. 情報管理. 2010, 52(10), p. 618-621.

(78) 椿本弥生. “5 ケーススタディ:公立はこだて未来大学”. 学びの空間が大学を変える. ボイックス, 2010, p. 130-153.

(79) 柳澤要. “6 開かれた大学を実現するコミュニケーションスペース”. 学びの空間が大学を変える.ボイックス, 2010, p. 156-179.

(80) 小山和伸ほか. ラーニング・コモンズ:公立はこだて未来大学の事例. 経済貿易研究. 2011, p. 149-152.

(81) 美馬のゆり, 山内祐平. 「未来の学び」をデザインする. 東京大学出版会, 2005, p. 233.

(82) 小林麻美. 組織を離れた個人のためのコワーキングの場:アカデミーヒルズ六本木ライブラリー. 情報管理. 2011, 54(9), p. 545-554.

(83) 前田明洋. ナレッジ・コモンズ. 日経BP社, 2013,p. 231.

 

[受理:2013-08-20]

 


米澤誠. 研究文献レビュー:学びを誘発するラーニング・コモンズ. カレントアウェアネス. 2013, (317), CA1804, p. 22-26.
http://current.ndl.go.jp/ca1804

Yonezawa Makoto.
Learning Commons that Facilitates the Users’ Learning.

 This paper reviews articles on Learning Commons published in Japan from 2006, when I introduced the movement of opening Leaning Commons at academic libraries in the U.S. and the U.K. for the first time. I divided articles into the following four categories and examined them: 1) introductory articles, 2) theoretical articles, 3) review articles and 4) case reports. This paper is intended to be a useful pathfinder on Learning Commons for Japanese readers.