米国議会図書館(LC)、キャプションや描画等で注釈を付与できる“Speculative Annotation”を公開

2021年7月29日、米国議会図書館(LC)が、LC Labsにおいて“Speculative Annotation”を公開したと発表しています。

同館の2021年のイノベーター招聘プログラムInnovator-in-Residenceにおいて、アーティストのマクレラン(Courtney McClellan)氏が学生や教員による利用を念頭において作成した無料のアプリで、LCのコレクションから選定された資料を選択し、キャプションや描画等で注釈を付与する機能があります。

図書館員が付与した注釈例やリンクされた資料を用いて、資料に関するさらなる調査が可能なほか、自身での調査に基づいて同館のオンラインレファレンスサービスAsk a Librarianでレファレンスサービスを受ける事もできます。

マクレラン氏は、教員が、“Speculative Annotation”で作成したものをハッシュタグ#annotateLOCを付与してソーシャルメディア上で共有し、当該資料とその今日との関係についての全国規模での議論に参加することを期待すると述べています。

8月26日には、マクレラン氏や現代芸術の専門家等によるウェビナーも開催されます。

Innovator-in-Residenceプログラムでは、これまで、Citizen DJ、Newspaper Navigator、Library of Colorsといった新たな企画が提供されています。

Speculative Annotation Invites Public to Interact with Digitized Collections at the Library of Congress(LC,2021/7/29)
https://www.loc.gov/item/prn-21-040/speculative-annotation-invites-public-to-interact-with-digitized-collections-at-the-library-of-congress/2021-07-29/

Speculative Annotation(LC Labs)
https://annotation.labs.loc.gov/48038600

参考:
米国議会図書館(LC)、教師と教育専門家向けに、一次資料の活用方法についてのオンラインカンファレンスを開催
Posted 2015年10月2日
https://current.ndl.go.jp/node/29564

米国議会図書館、コレクションの創造的な活用を目的とした“labs.loc.gov”を公開
Posted 2017年9月20日
https://current.ndl.go.jp/node/34686

米国議会図書館(LC)、同館提供の音楽素材を利用してヒップホップミュージックの作成が可能になるWebアプリケーション“Citizen DJ”を発表
Posted 2020年4月30日
https://current.ndl.go.jp/node/40873

E2334 – 米国議会図書館の検索ツールNewspaper Navigatorについて
カレントアウェアネス-E No.404 2020.12.10
https://current.ndl.go.jp/e2334