カレントアウェアネス-E
No.67 2005.10.05
E383
第71回国際図書館連盟(IFLA)大会 <報告>
8月14日から18日まで,ノルウェーの首都オスロで世界図書館情報会議2005/第71回IFLA大会が開催された。参加者は140余の国と地域から3,096人,うち日本からは国立国会図書館代表団5人を含む35人が参加した。国別参加者数では,地元ノルウェーがトップで400人弱,2位は米国の300人強であった。以下,ヨーロッパ勢が多い中,アジアからは中国(4位),韓国(6位)がベスト10に入っていた。ちなみに韓国は次回(2006年)の開催国である。
評議会では,著作権等法的問題委員会(CLM),情報へのアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)から公貸権(E318参照)やA2K協定(E378参照)などの報告があったほか,「読むことに障害を持つ人々(視覚障害者等)が,ウェブサイトのみならず,IFLAのすべての情報と出版物に,アクセスできるようにする」との決議案が提出された。この決議案には技術面と財政面の問題が付随するためIFLA理事会と盲人図書館分科会でさらなる検討をする,ということでバーン(Alex Byrne)会長が引き取る形となり,票決には至らなかった。
また,大会期間中に「第32回国立図書館長会議(CDNL)」がノルウェー国立図書館(オスロ)で開催され,黒澤隆雄館長の代理として安江明夫副館長が出席した。同館は8月15日にリニューアルオープンし,同日夕刻にノルウェー国王臨席のもとに行われた開館記念式典には,IFLA大会とCDNLのおもだった参加者が招待された。なお,今回の大会の詳細は,『国立国会図書館月報』12月号で報告される予定である。
(報告:小林直子)
Ref:
http://www.ifla.org/IV/ifla71/index.htm
http://www.ifla.org/IV/ifla71/council2005.htm
E318
E378