2006年にオープンアクセスに賛意を示す出版部門を解散させるなど、オープンアクセスに批判的な立場を取ってきた米国人類学会(American Anthropological Association:AAA)が、Wiley-Blackwell社の協力を得て、同学会の主要誌である“American Anthropologist”および“Anthropology News”の2誌を、2009年から35年間のエンバーゴ(猶予期間)の後、オープンアクセス化することとした、と発表しています。AAAは、この種の取り組みは人文科学・社会科学分野の出版業界では初めてのものだとしています。また2010年の総会にてこの取り組みを再評価する、さらに、将来的には拡大することもあり得る、とも述べています。
AAA Creates “Open Access” to Anthropological Research
http://www.aaanet.org/issues/press/AAA-Creates-Open-Access-to-Anthropological-Research.cfm
October 6th, 2008付けDigitalKoansの記事
http://digital-scholarship.org/digitalkoans/2008/10/06/american-anthropologist-and-anthropology-news-freely-available-after-35-year-embargo-period/
参考:
オープンアクセス・ムーブメント関連年表
http://www.nii.ac.jp/irp/archive/translation/timeline.html
(ブログ“Open Access News”のズーバー(Peter Suber)氏が作成したものの、国立情報学研究所による邦訳。2006年のところにAAAが出てきます。)