プリンスの曲に合わせて踊る子どもの動画、裁判でフェアユースに認定される(米国)

2007年、米国のある母親が、歌手プリンスの曲“Let’s Go Crazy”に合わせて踊る子どもの様子をビデオ撮影し、29秒間の動画としてYouTubeにアップロードしました。この動画に対し、音楽会社Universal Music Publishing Groupから著作権侵害の申し出があり、YouTubeはこれに基づいて動画を削除し、母親に通知しました。これに対し母親と電子フロンティア財団は、このUniversal社の対応はフェアユースの侵害であるとして訴えを起こしていましたが、このほど地方裁判所で、動画は短時間のものであり、非営利であることからフェアユースと認められるという判決が下りました。「著作権者は削除申請を動画サイトに送る前に、当該の動画がフェアユースに当たるかどうかを判断しなければならない」とされました。

なお当該の動画は、現在YouTubeで見られます。

Fair use comes first in web video – Information World Review
http://www.iwr.co.uk/information-world-review/news/2224553/fair-comes-first-web-video

Judge Rules That Content Owners Must Consider Fair Use Before Sending Takedowns
http://www.eff.org/deeplinks/2008/08/judge-rules-content-owners-must-consider-fair-use-

判決文
http://www.eff.org/files/filenode/lenz_v_universal/lenzorder082008.pdf

Lenz v. Universal | Electronic Frontier Foundation
http://www.eff.org/cases/lenz-v-universal

動画
YouTube – “Let’s Go Crazy” #1
http://www.youtube.com/watch?v=N1KfJHFWlhQ

参考:
プリンスの曲で踊る幼児のビデオ、著作権違反で削除――EFFが提訴 – ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0707/26/news016.html