アフリカ5か国の医師のOA文献・HINARI利用率調査

発展途上国にとって、学術情報を迅速に無料(または安価)で入手できる手段として、オープンアクセス誌や、“HINARI”のような(本来は購読契約が必要な)学術情報誌への安価なアクセスを提供するプロジェクトは高く評価されていますが、現場の医師(医学教育を提供する病院および医学研究所の医師)はこれらをどのように、どの程度利用しているのかについて、アフリカ5か国(カメルーン、ナイジェリア、タンザニア、ウガンダ、ガンビア)で調査した結果が、BMC Health Services Research誌に発表されています。

調査の結果、医学情報の主要な情報源は依然として印刷媒体のテキストであるとする人が多く、インターネットの利用は一般的になっているが、オープンアクセス誌やHINARIの利用はまだまだ限定的であり、よりいっそう利用の促進を図る必要がある、とされています。

Helen Smith et al. Access to electronic health knowledge in five countries in Africa: a descriptive study. BMC Health Services Research 2007, 7:72
http://www.biomedcentral.com/1472-6963/7/72

May 19, 2007付けResourceShelfの記事
http://www.resourceshelf.com/2007/05/19/
paper-access-to-electronic-health-knowledge-in-five-countries-in-africa-a-descriptive-study/

参考:
CA1566 (No.285) – 発展途上国における学術情報流通とオープンアクセス / 竹内比呂也
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=998