オハイオ大学、電子学位論文を推進するプロジェクトを展開

米オハイオ大学が、来年度から学位論文の提出を電子的な形式に移行し、オンラインで公開することを推進している、と地元誌が伝えています。現在、学位論文は紙であるいは電子的に提出することになっていますが、来年度からアブストラクトをオンラインで公開することから、電子的に提出することを推奨するとのことです。電子学位論文(ETD)プログラムとして全学的に取り組んでいるようです。

すでに一部の部局では全面的に電子的提出に切り替えており、全学的にも70-80%は電子的に提出されているとのことです。また、80年代からの学位論文を電子化しているところもあるようです。

ETDプログラムのディレクターは、この取組みによって、オハイオ大学の研究成果が世界の学術コミュニティや人々にアピールできると語っています。また、図書館長は紙の学位論文の場合平均1.5回くらいしかみられないのに対し、電子学位論文の場合は何百回とみられる、とそのメリットを強調しています。全面的に切り替えた部局の副学部長は、提出プロセスが簡単になり、剽窃を見抜きやすくなったりするとコメントしています。

なお、オハイオ州の電子学位論文はOhioLink ETD Centerで統合検索できるようになっています。現在、約11000件登録されていて、その多くが本文まで利用できるようになっています。

OU plans for theses, dissertations to go digital
http://thepost.baker.ohiou.edu/articles/2007/02/06/news/17485.html

OhioLINK ETD Center
http://www.ohiolink.edu/etd/