科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書 「我が国の大学の研究活動における研究マネジメントの状況に関する分析」を公表

2022年6月17日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、[DISCUSSION PAPER No.208]として、報告書「我が国の大学の研究活動における研究マネジメントの状況に関する分析」を公表したことを発表しました。

発表によると、日本国内の自然科学系の大学に所属する教員を対象に実施したアンケート調査の2020年度の回答データ2,542件を対象に、大学教員の研究マネジメントの状況を把握するための分析を実施したとしています。

分析は、大学教員の職位の上昇とともに、研究マネジメント経験、研究マネジメントへのエフォート配分状況、研究マネジメントの規模、研究室・研究グループや研究プロジェクトのマネジメントの仕方等がどのように変化するのか、その実態の把握を試みているとしています。

分析結果では、大学教員の職位が上がるにつれて、全職務活動のうち研究活動に費やすエフォートが減少する一方、研究活動に占める研究マネジメントに費やすエフォートの割合は増加する傾向にあること、より多くのメンバーで構成される研究室や研究グループを運営し、自身が上位の職位を有する立場からプロジェクトを遂行するようになる傾向があることなどが紹介されています。

「我が国の大学の研究活動における研究マネジメントの状況に関する分析」[DISCUSSION PAPER No.208]の公表について(NISTEP, 2022/6/17)
https://www.nistep.go.jp/archives/51926

我が国の大学の研究活動における研究マネジメントの状況に関する分析
https://doi.org/10.15108/dp208

参考:
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書「オープンアクセスを巡る日本の大学の研究者の現状:政策動向の概観とNISTEP定点調査2020から導く政策的示唆」を公開
Posted 2022年4月6日
https://current.ndl.go.jp/node/45941

被引用数上位の論文とそれ以外の論文の違いに見る、日本の科学研究プロジェクトの実態
Posted 2010年11月5日
https://current.ndl.go.jp/node/17066

科学技術政策研究所等、「科学における知識生産プロセス:日米の科学者に対する大規模調査からの主要な発見事実」を公表
Posted 2011年12月5日
https://current.ndl.go.jp/node/19655