2021年11月3日、SAGE社の部門“Technology from SAGE”に属する企業Lean Libraryは、学術図書館員と利用者との関わり方の現状と将来について調査したホワイトペーパー“Librarian Futures: Charting librarian-patron behaviors and relationships in the networked digital age”を公開しました。Lean Libraryのウェブサイト上で無料公開されていますが、閲覧には氏名・メールアドレス等の登録が必要です。
同ホワイトペーパーの“Executive summary”によれば、図書館員及び利用者4,000人を対象とした大規模調査をはじめ、複数のデータソースに基づき作成されました。二部構成となっていること、学術図書館員に焦点を当てていること、主に北米と欧州の視点に基づいていること等が紹介されています。
第一部“Part One: Today”では、現在における図書館員と利用者との関わり方が調査対象となっており、優先されている活動と望まれている活動の間に断絶があること、お互いの知識にギャップがあること等を明らかにしています。第二部“Part Two: The Future”では、図書館員と利用者との関わり方について将来的なあり方を検討しており、図書館員による支援を強化すべき分野の特定等を行っています。
発表では主な調査結果も紹介されています。教員の79%、学生の74%が、Google Scholar等のウェブサイトを利用し図書館外で調査を始めていること、一方で図書館や図書館員への評価は非常に高く、自らのワークフローに図書館を組み込みたいという希望が広く見られること等を挙げています。
Lean Library’s “Librarian Futures” Report Reveals Opportunities for New Era of Patron-Centered Library Services(SAGE Publishing, 2021/11/3)
https://group.sagepub.com/press-releases/lean-librarys-librarian-futures-report-reveals-opportunities-for-new-era-of-patron-centered-library-services
Librarian Futures report(Lean Library)
https://www.leanlibrary.com/community/librarian-futures-report/
参考:
フランスの学術機関コンソーシアムCouperin、研究者の文献調査行動に関する調査報告書の2020年版を公開
Posted 2021年3月5日
https://current.ndl.go.jp/node/43464