2021年9月29日、韓国文化体育観光部が、韓国出版産業振興院と共同で出版流通統合ネットワークを正式公開したと発表しています。
図書の流通において重要な情報である詳細情報(メタデータ)がこれまで標準化されておらず、出版流通システムが流通経路別に分かれていたために出版流通情報が非常に非効率な方法で共有されていたことから、政府が2018年から官民共同体「出版流通情報化委員会」を設置して開発してきたものです。
これにより、出版社が刊行した図書の標準化されたメタデータを同ネットワークに入力することで、当該情報がネットワークと連携している取次会社・書店に共有され、取次会社・書店は、より迅速・正確に刊行された図書の標準化された情報を入手することができるようになるとしています。
また、出版社は入力されたメタ―データを活用して、資料やデジタル図書案内(カタログ)を自動的に作成して、ジャーナリスト・読者・司書等に広報をすることができると説明されています。その他、年内に統合される刊行物再定価公表システムを通して図書の定価変更管理も可能なほか、2022年からは出版社・取次・書店間で図書の注文ができるオンライン受・発注サービスの提供も予定されています。
消費者は、同ネットワークの公式ウェブサイトを通じて関心分野の刊行予定図書の情報を受けとったり、主題別販売状況といった出版産業統計を活用することができます。
今後は、より多くの企業が加盟してメタデータを入力できるよう推進するとともに、継続的な協議を通じて取次や書店との連携をより一層拡大する計画です。
도서 생산부터 유통, 판매까지의 표준화된 정보를 한곳에서(図書の生産・流通・販売までの標準化された情報を一か所で)(韓国文化体育観光部,2021/9/29)
https://www.mcst.go.kr/kor/s_notice/press/pressView.jsp?pSeq=19094&pMenuCD=0302000000
参考:
韓国・文化体育観光部、3年ごとに見直す図書定価制の改正案を発表
Posted 2020年12月10日
https://current.ndl.go.jp/node/42741
※「出版流通統合ネットワークとも連携する計画」とあります。
韓国・文化体育観光部、電子書籍のメタデータ標準を開発
Posted 2016年10月12日
https://current.ndl.go.jp/node/32713