2021年1月21日、OCLC Researchが、メタデータをLinked Dataに変換するパイロットプロジェクト“CONTENTdm Linked Data Pilot project”の報告書の公開を発表しました。
同プロジェクトは、メタデータ変換の効率的なワークフローの開発、既存のインターフェースの評価、Linked Data管理のためのWikibase環境に構築したアプリケーションの検証に焦点を当てています。米・クリーブランド公共図書館や米・テンプル大学図書館をはじめとした、OCLCの電子コレクション管理ソフトCONTENTdmを利用している5機関とOCLCの連携により実施されました。
報告書では、プロジェクトの結果得られた所見として、以下をはじめとした内容が述べられています。
・共有されている拡張可能なデータモデルでの記述、Linked Dataのエンティティやリレーションシップへのメタデータの変換、エンティティとリレーションシップの単一ディスカバリーシステムへの集約により、コンテンツの発見性やデータ管理が改善し得る。
・データ変換ツールは共有し、ワークフローは分散させる。
・包括的かつ完全なLinked Dataへの移行のためには、CONTENTdmの根本的な変更と、分散的ワークフローに対応できる新しいCONTENTdmのツールが必要であり、実施には時間がかかり、長期的な戦略・計画を要する。
New OCLC Research Report on Transforming Metadata into Linked Data(OCLC Research, 2021/1/21)
https://www.oclc.org/research/news/2021/new-report-transform-linked-data.html
Transforming metadata into linked data to improve digital collection discoverability: A CONTENTdm Pilot Project [PDF:76ページ](OCLC)
https://www.oclc.org/content/dam/research/publications/2021/oclcresearch-transforming-metadata-into-linked-data-a4.pdf
参考:
OCLC Research、Wikibaseのプラットフォーム上でLinked data化された情報資源記述を行う試験プロジェクト“Project Passage”の最終報告書を公開
Posted 2019年8月16日
https://current.ndl.go.jp/node/38805
CONTENTdmに新機能
Posted 2007年10月12日
https://current.ndl.go.jp/node/6626