所蔵品の画像を印刷したマスクを販売するセルビアの博物館:マスク着用の啓発と作品のキャプションを通じた教育効果を視野に(記事紹介)

Europeana Proの2020年8月6日付けブログ記事において、博物館の所蔵品画像を印刷したマスクの作成・販売の取組が紹介されています。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、セルビアの博物館2館が新たに開始した取組であり、記事の筆者はセルビア国立図書館のデジタル図書館部門長(Head of Digital Library Department)であるTamara Butigan氏です。

ベオグラードのセルビア国立博物館では、洗えば繰り返し使用できる特別な紙製のマスクを1.70ユーロで販売しています。マスクには所蔵品の画像が印刷され、作品のキャプションが記載されています。40のモチーフを使用しており、子ども用も4パターンのデザインが用意されています。

同館では、社会的責任のある機関として、手頃な価格での販売により市民へのマスク着用の啓発を目指したほか、作品のキャプションを通じた教育効果も視野に入れています。

ベオグラードの民俗誌博物館でも同様のプロジェクトを行っており、パートナー企業と協力して絹製のマスクを作成、7.20ユーロで販売しているとあります。

Turning digital art into designer face masks(Europeana Pro, 2020/8/6)
https://pro.europeana.eu/post/turning-digital-art-into-designer-face-masks

参考:
米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)のライオン像がマスクを着用:ニューヨーク市民に感染症対策への意識を促すため・NYPLは2020年7月13日から一部サービスを再開
Posted 2020年7月2日
https://current.ndl.go.jp/node/41401

合同会社AMANE、デザイン事務所と共同して新型コロナウイルスの流行により低迷する文化活動を再活性化するためのプロジェクト「キテンプロジェクト」を開始
Posted 2020年7月31日
https://current.ndl.go.jp/node/41633

大阪市立図書館、デジタルアーカイブのオープンデータ利活用事例の紹介ページを公開
Posted 2017年7月27日
https://current.ndl.go.jp/node/34438