2020年7月11日から12日にかけて、国立歴史民俗博物館「総合資料学の創成」事業と合同会社AMANEの主催により、「学術野営2020 in 奥州市」がGoogle Meetを利用したオンライン形式で開催されます。
「学術野営」は、地域資料の保存・伝承・利活用に関わる専門家が交流し、その物理的な継承・情報公開及び共有・社会での利活用等に関する、多面的・学際的議論を展開する集会です。「学術野営2020 in 奥州市」では、地域資料をめぐる事例として、同館が地域資料継承支援に関する覚書を締結した岩手県奥州市の状況に焦点をあてるとともに、地震などの大規模自然災害(有時)および過疎化・人口減少(平時)双方を原因とした資料消失について、その現状や対策を一体的に議論することが試みられます。さらに、新型コロナウイルスの世界的な流行による地域資料継承への影響や今後の展望についても、参加者全員で検討することが予定されており、7月11日には発表やセッション(座)で様々な話題提供と議論が行われます。翌12日には、えさし郷土文化館・奥州市牛の博物館・後藤新平記念館の奥州市に所在する3館を対象に、人の移動が制限(自粛)されている状況下での博物館施設の展示解説の手法を実験する「オンライン巡検」が行われます。
参加費は無料ですが、専用のフォームから参加申し込みする必要があります。11日の主なプログラムは以下のとおりです。
・開催挨拶・趣旨説明
堀井洋氏(合同会社AMANE)、後藤真氏(国立歴史民俗博物館)
・奥州市所在の史資料に関する現状と課題
高橋和孝氏(奥州市教育委員会)
・新型コロナウイルス流行後の社会における資料保存・活用について
司会:川邊咲子氏(国立歴史民俗博物館)
・【壱ノ座】「災害を超えて資料を「喪失」より救う -大規模自然災害と地域資料の保全・活用-」
座主:川内淳史氏(東北大学災害科学国際研究所)
・【弐ノ座】「縮退化するコミュニティ、失われゆく資料」
座主:山内利秋氏(九州保健福祉大学)
・【参ノ座】「ミュージアム起点のものづくり -好奇心と学びをデザインする-」
座主:原嶋亮輔氏(Root Design Office)
・総合討論
地域連携イベント「学術野営2020 in 奥州市」(オンライン開催)(国立歴史民俗博物館)
https://www.rekihaku.ac.jp/research/news/kouryuu/gakujutsuyaei2020.html
「学術野営2020 in 奥州市」開催のお知らせ(合同会社AMANE,2020/5/27)
https://amane-project.jp/post-1111/
「学術野営2020 in 奥州市」要旨のお知らせ(合同会社AMANE,2020/6/10)
https://amane-project.jp/post-1126/
学術野営2020in奥州の開催について(奥州市)
https://www.city.oshu.iwate.jp/site/webmuse/33686.html
学術野営2020 in 奥州 ―オンライン開催―(えさし郷土文化館)
https://www.esashi-iwate.gr.jp/bunka/event/2020/06/academic_camp/index.html
学術野営2020 in岩手県奥州市のお知らせ(牛の博物館)
http://www.city.oshu.iwate.jp/htm/ushi/11_oshirase/20200711.html
参考:
奥州市(岩手県)・国立歴史民俗博物館・合同会社AMANE、地域資料継承支援に関する覚書を締結
Posted 2020年4月2日
https://current.ndl.go.jp/node/40677
国立歴史民俗博物館、合同会社AMANEと包括的な連携・協力に関する協定を締結
Posted 2019年7月9日
https://current.ndl.go.jp/node/38539