2020年6月15日、テンプル大学図書館が、同大学が実施しているSF作品コレクションのデジタル化プロジェクトに関する記事を掲載しました。
同プロジェクトは、同館が所蔵する数百点のSF作品を新しいフォーマットで保存し、研究者がより多くの作品を一度に分析できるようにするために行われています。対象は、同大学のチャールズ図書館が持つSF作品コレクションのうちの一部です。このコレクションは、同大学の卒業生であるパスコウ氏(David Paskow)の個人蔵書からSF作品のペーパーバック5,000点の寄贈を受けたことを契機として構築が開始されました。
デジタル化作業では、資料のスキャンに加え、光学式文字認識(OCR)処理も行われています。また、記事の中では、今回のデジタル化プロジェクトは、SF作品を含むフィクションという軽視されることの多い分野に、研究者の注意を引くのを助けるだろうと述べられています。
2年間でデジタル化されたSF作品は300点ほどであり、同館内の端末で閲覧が可能です。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況を受け、同大学はHathiTrust Digital Libraryにもデータのアップロードを行いました。
Byte-size books: Digitizing Temple University Libraries’ science fiction collection(Temple University, 2020/6/15)
https://news.temple.edu/news/2020-06-15/byte-size-books-digitizing-temple-university-libraries-science-fiction-collection
参考:
アイオワ大学図書館、SFの同人誌のデジタル化とクラウドソーシングによるテキスト化を計画
Posted 2014年11月13日
https://current.ndl.go.jp/node/27429
CA1760 – デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust―図書館による協同の取り組み/ 田中 敏
カレントアウェアネス No.310 2011年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1760