2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“A snapshot of eLending in public libraries”を公表しました。
アンケート調査はALAの書籍産業及び電子書籍貸出諮問委員会(Book Industry and eLending Advisory Committee)により2019年8月にオンラインで実施され、オーストラリア国内の図書館から398の回答を得ました。レポートでは、電子書籍プロバイダーが提供する資料タイトルやサービスへの満足度、電子書籍プロバイダーの提供サービスに対し改善を求める点等について集計結果を掲載しています。回答者の83%は、プロバイダーの提供する電子書籍の品揃えに「満足している」あるいは「非常に満足している」と回答している一方、91%はライセンス条件とコストに関し「満足とはいえない」あるいは「満足していない」と回答しています。
ALIAは、COVID-19によるロックダウンの期間中、2019年の同時期と比べて公共図書館における電子書籍貸出が倍増した一方で、今回の調査が明らかにしたように電子書籍の利用可能性、ライセンス条件、コストにおける問題は依然として存在する、と指摘しています。
Ebook borrowing doubles but libraries experience growing pains(ALIA, 2020/6/3)
https://www.alia.org.au/news/21368/ebook-borrowing-doubles-libraries-experience-growing-pains
A snapshot of eLending in public libraries(ALIA)
https://read.alia.org.au/snapshot-elending-public-libraries
参考:
オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中に図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の結果を発表
Posted 2020年6月2日
https://current.ndl.go.jp/node/41109