2020年1月7日、英国国立公文書館(TNA)は、2020年3月31日から6か月間、利用者が一日に請求できる文書数に試行的に上限を設けることを発表しました。
一日あたりの上限は、当日請求分12点、事前請求分12点の計24点となっています。なお、同一シリーズの文書であれば20から40点をまとめて請求できる一括請求サービスは試行期間中も利用可能ですが、利用は一日あたり8人限定となっています。
また、これまでは1回に請求できる文書数の上限は3点でしたが、試行期間中は上限の12点を一度にまとめて請求できるようになるとしています。
英・The Telegraphの同日付の記事でもこの発表を取り上げており、上限設定に対して文書を多く利用する歴史家から反発の声が上がっていることを紹介しています。
Changes to document ordering(TNA, 2020/1/7)
https://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/changes-to-document-ordering/
National Archives to trial 12-document limit per day for visitors, as academics warn research could be affected(The Telegraph, 2020/1/7)
https://www.telegraph.co.uk/news/2020/01/07/national-archives-trial-12-document-limit-visitors-per-day-academics/
参考:
CA1882 – 動向レビュー:英国の国立公文書館・大英図書館における私文書の閲覧体制―利用者の視点から― / 奈良岡聰智
カレントアウェアネス No.329 2016年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1882
英国国立公文書館(TNA)、首相府、内閣府の文書の一部を公開:1995年から1996年にかけての文書が中心
Posted 2020年1月6日
https://current.ndl.go.jp/node/39883