2018年3月12日、フェイクニュースや偽情報のオンライン上での広がりに対応するための政策に関するアドバイスを行なう組織として2018年1月に欧州委員会(EC)が創設した高度専門家グループ(HLEG)が、報告書“A multi-dimensional approach to disinformation”を公開しました。
報告書は、「偽情報」を定義し、短期的な対応策を示す代わりに、証拠に基づく新しい対応策を開発しながら、フェイクニュースへの社会の回復力を高めるための長期的対応策やそれらの対応策の有用性を継続的に評価するための枠組みを提供することを目的としており、次の5つの柱を基礎に、相互に補強しあう対応策に準拠した多元的なアプローチを推奨しています。
1.オンラインのニュースの透明性の強化
2.メディア・情報リテラシーの促進
3.利用者・ジャーナリストがフェイクニュースに対抗できる力を与えるためのツールの開発及び急速に進展する情報技術との積極的なかかわりの促進
4.欧州のニュースメディアのエコシステムの多様性と持続可能性の保護
5.必要な対応策を継続的に調整するための欧州におけるフェイクニュースの影響に関する継続的調査の促進
Final report of the High Level Expert Group on Fake News and Online Disinformation(EC,2018/3/12)
https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/news/final-report-high-level-expert-group-fake-news-and-online-disinformation
A multi-dimensional approach to disinformation [PDF:44ページ]
http://ec.europa.eu/newsroom/dae/document.cfm?doc_id=50271
参考:
国際図書館連盟(IFLA)、欧州連合(EU)実施のフェイクニュースに関するパブリックコンサルテーションへの回答内容を発表
Posted 2018年2月5日
http://current.ndl.go.jp/node/35423