科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査の結果を公表

2017年12月14日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査の結果を公表しました。

調査は、データ公開を中心とした日本のオープンサイエンスの実態と課題を明らかにすることを目的としています。2016年11月から12月にかけて実施され、1,398名の科学技術専門家から回答を得ました(回答率70.5%)。調査では、

・51.0%がデータの、70.9%が論文の公開経験を有している
・データ公開の際、79.2%が人材、74.5%が資金、74.1%が時間について、それぞれ「不足」または「やや不足」していると認識している
・データ公開について、87.8%が引用されずに利用される可能性を、84.6%が先に論文を出版される可能性を、「問題」または「やや問題」であると認識している
・75.8%は公開されているデータを入手したことがあり、研究にも活用しているが、利用料金や利用者登録などに関して、入手の際に問題があると考えている

ことが明らかになっています。

研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査[調査資料-268]の公表について(NISTEP, 2017/12/14)
http://www.nistep.go.jp/archives/35219

研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査(NISTEP)
https://doi.org/10.15108/rm268

関連:
池内有為, 林和弘. 研究データの公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査-オープンサイエンスの課題と展望-. STI Horizon. 2017, 3(4). p. 27-32.
https://doi.org/10.15108/stih.00106

参考:
国立大学図書館協会、「オープンアクセスへの取り組み状況に関する実態調査」報告書を公表
Posted 2017年5月30日
http://current.ndl.go.jp/node/34066

オープンアクセスリポジトリ連合、研究データ管理における会員のニーズを把握するために行なった調査の結果を発表
Posted 2017年1月25日
http://current.ndl.go.jp/node/33325

※情報源を追加しました。(2017/12/22)